FAA(米国連邦航空局)はボーイングに対して、1968万ドル(約20億6600万円)の制裁金を検討していることを明らかにした。737 MAXやその前世代機にあたる737-800や-700など737NG(次世代737)のコックピットに、FAAが承認していない装置を装備していたとしている。
FAAが現地時間3月6日に発表した内容によると、ボーイングは2015年6月から2019年4月までに、618機の737NGと173機の737 MAXの計791機に対し、ロックウェル・コリンズ製ヘッドアップ・ガイダンス・システム(HGS)を装備。HGSは、パイロットがコックピットの窓から外を見ながら計器の値を確認できる装置で、FAAによる試験や承認を得ていないセンサーが装着されていという。
ロックウェル・コリンズはその後、必要な試験とリスク分析を実施し、書類を改訂済みだという。FAAがボーイングに制裁金を科した場合、過去最大規模になる見込み。
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