ネパール国営のネパール航空(RNA/RA)は現地時間3月2日、カトマンズ-成田線を週3往復で開設した。成田空港では放水アーチで初便の到着を祝ったが、出発便の搭乗口で予定していた記念式典は、新型コロナウイルス(COVID-19)拡大の影響で中止となった。
運航日は月曜と水曜、金曜の週3往復で、機材はエアバスA330-200型機(2クラス274席:ビジネス18席、エコノミー256席)を使用する。冬ダイヤ期間の最終日となる3月27日までの運航スケジュールは、成田行きRA433便がカトマンズのトリブバン国際空港を午前1時25分に出発し、午前11時着。カトマンズ行きRA434便は午後1時に成田を出発して、午後6時25分に到着する。所要時間はカトマンズ発が6時間20分、成田発は8時間40分となる。
初便となった2日のカトマンズ発RA433便(A330-200、登録記号9N-ALY)は、定刻より7分遅れの午前11時7分に成田へ到着し、空港の消防車による放水アーチの歓迎を受けた。成田発初便のRA434便は、搭乗手続きの遅れから出発が2時間以上遅れ、午後3時22分に成田を出発した。同社は正確な乗客数を公表していないが、成田発の初便は200人以上の予約があったという。
2019年8月に週3往復で開設したカトマンズ-関西線は、2月29日の運航を最後に運休。日本路線を再編した形だ。ネパール航空の後藤伸充日本代表は、「日本の首都圏へ乗り入れたいという長年の夢が実現できた」と述べ、「歴史的な日」と表現した。成田線はネパール人の里帰り需要が多く、現在はネパール人が乗客の約8割を占める。将来は7割を日本人にしていきたいという。
法務省によると、2019年6月時点の在日ネパール人は9万2804人。このうち東京や神奈川など関東1都6県には、全体の58.7%にあたる5万4451人が在留している。
ネパール航空は、首都カトマンズを拠点に国際線9路線のほか、ネパール国内線をカトマンズと同国西部のネパールガンジから約20路線運航している。国際線機材はすべてエアバスの新造機で、A330-200とA320(2クラス158席:ビジネス8席、エコノミー150席)を2機ずつ投入。国内線は、西安飛機MA60型機(1クラス56席)、バイキングDHC-6型機(1クラス19席)、哈爾浜(ハルビン)飛機Y12E型機(1クラス17席)を運航している。
*写真は15枚(運航スケジュールは写真下に掲載)。
運航スケジュール
3月27日まで
RA433 カトマンズ(01:25)→成田(11:00)運航日:月水金
RA434 成田(13:00)→カトマンズ(18:25)運航日:月水金
3月30日から
RA433 カトマンズ(01:00)→成田(11:00)運航日:月水金
RA434 成田(13:00)→カトマンズ(17:30)運航日:月水金
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