日本航空(JAL/JL、9201)と丸紅(8002)、JXTGエネルギー、日揮の4社は2月25日、産業廃棄物などから代替航空燃料(Sustainable Aviation Fuel)を日本で製造・販売する事業性調査を共同実施すると発表した。
航空業界では、地球温暖化対策が課題となっており、ICAO(国際民間航空機関)は2021年以降の二酸化炭素(CO2)排出削減制度を導入。代替航空燃料を使うことで、CO2排出量の削減を目指す。
今回の調査では、米国の代替航空燃料製造企業Fulcrum BioEnergyの技術を活用。現在はリサイクルできず、国内で焼却や埋立処理されている中・低品位の廃棄プラスチックを含む産業廃棄物や一般廃棄物を原料とする、国産の代替航空燃料の製造・販売に関わるサプライチェーン構築に向けた事業性評価を実施する。
JALなど4社は、大成建設(1801)と産業廃棄物処理を手掛けるタケエイ(2151)の2社と調査を共同実施する覚書を今月締結。今月から12月にかけて、廃棄物の収集・処理システムの検討や製造プロセスの技術評価、製品のロジスティックスの評価、LCA(Life Cycle Assessment)によるCO2排出量削減効果の検証などを実施していく。
調査結果を踏まえ、2020年代前半に実証設備の導入と試験実施、2025年ごろに商用機の着工を目指す。
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