日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数2020年1月推計値によると、訪日客数は前年同月比1.1%減の266万1000人で、4カ月連続で前年を下回った。韓国からの訪日客が前年の半数以下となったことが影響した。出国した日本人は4.9%減の138万800人だった。
—記事の概要—
・1月の動向
・方面別実績
1月の動向
月間の訪日客数は、2016年12月から3年2カ月連続で200万人を突破した。重点市場の20カ国・地域のうち、豪州で単月の最高を記録。残り19市場のうち、前年同月を割り込んだドイツと韓国を除く17市場で、1月の過去最高を記録した。
2019年は2月だった中華圏の旧正月休暇・春節が今年は1月となり、訪日需要が増加。韓国以外の東アジアや東南アジアでは、訪日客数が前年を大きく上回った。
方面別実績
方面別に見ると、アジアでは中国が前年同月比22.6%増の92万4800人でトップ。全体を通じても1位となった。以下、台湾が19.0%増の46万1200人、韓国が59.4%減の31万6800人。韓国は2019年12月に上位3カ国・地域から脱落したが、2カ月ぶりにトップ3に食い込んだ。香港は21万9400人(42.2%増)、インドは1万3900人(11.5%増)だった。
ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国では、タイが11万2500人(21.4%増)、シンガポールが3万200人(33.2%増)、マレーシアが4万4800人(42.7%増)だった。インドネシアは3万7500人(15.5%増)、フィリピンは5万3600人(48.9%増)、ベトナムは5万400人(42.5%増)だった。
欧州では、英国が12.7%増の2万4300人で域内トップ。以下、フランスの1万6500人(7.7%増)、ドイツの1万1200人(1.4%減)、ロシアの8400人(33.0%増)、イタリアの6900人(14.4%増)、スペインの5200人(18.7%増)が続いた。
北米では、米国が11万7300人(13.7%増)、カナダが2万8900人(29.6%増)。オセアニアでは、豪州が8万5300人(5.2%増)だった。そのほかの国・地域からは、16.0%増となる9万1900人が入国した。
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