ロイター通信によると、米国連邦航空局(FAA)が4月25日にボーイング787型機の改良型リチウムイオンバッテリーを正式承認し、運航再開を許可した。
米国内で787を運航するユナイテッド航空(UAL)が対象となるが、すでに欧州航空安全局(EASA)も改良型バッテリーを承認しており、日本の国土交通省も運航再開を認める見通し。
787のローンチカスタマーで17機保有する全日本空輸(ANA)と7機を保有する日本航空は22日からバッテリーシステムの改修を開始。6月の運航再開を目指す。
一方で、ボストンで起きたトラブルを調べている米国家運輸安全委員会(NTSB)と、高松で起きた事案を調査中の運輸安全委員会(JTSB)は、いずれも出火原因の特定には至っていない。ボーイングでは原因として考えられる要因は80項目で、改善策はこれらに対処できるようバッテリーのセル単位での発生防止と、不具合が生じた際の拡散防止、機体への影響防止の3段階で構成したと説明している。
24日に会見したJTSBの後藤昇弘委員長は「ボーイングが示した80項目以外の原因は想定していない」との見解を述べた。一方で、JTSBは調査機関であり、国交省航空局(JCAB)のような監督官庁ではないことから、ボーイングの改善策を評価する立場にはないと語った。
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