ボーイングは、開発中の大型機777Xの初飛行を現地時間1月23日に実施する方針を固めた。同社のウェブサイトで離陸の様子をライブ中継する。天候などの理由で延期される可能性もあるとしている。
*25日に再延期し初飛行。記事はこちら。
777Xは777の後継機で、メーカー標準座席数が3クラス350-375席の777-8と、400-425席の777-9の2機種で構成。今回初飛行するのは777-9の飛行試験機で、GEアビエーション製の新型エンジン「GE9X」で問題が発覚して再設計が生じたため、2019年内に予定していた初飛行を、今年初頭に延期していた。
納入開始時期は今年後半から始める方針。2019年9月には、ボーイングが実施した荷重試験中に静強度試験機の貨物ドアが地上で吹き飛び、計画通りの初号機納入を疑問視する声が出ていた。
777Xの航続距離は777-8が8700海里(1万6110キロ)、777-9は7600海里(1万4075キロ)を計画している。日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、777-300ERの後継機として777-9を20機確定発注しており、2021年度から受領する見通し。
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Boeing
ボーイング・ジャパン
初飛行
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25日に再延期
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