エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2020年1月3日 06:00 JST

シンガポール航空のA380新仕様機、成田線で運航開始

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 シンガポール航空(SIA/SQ)は現地時間1月1日、シンガポール-成田線の機材をエアバスA380型機の新仕様機「A380R」に変更した。成田発は2日が初便で、これまでは従来仕様機での運航だった。

シンガポール航空のA380Rスイートのモックアップ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空のA380=19年4月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 シンガポール航空は、A380の新客室仕様を2017年11月に発表。新造機5機に加えて既存機14機が改修対象で、座席数は4クラス471席(スイート6席、ビジネス78席、プレミアムエコノミー44席、エコノミー343席)と、スイートを従来の12席から6席に半減させた一方、プレエコを36席から44席に増やした。

 これまでメインデッキ(1階席)前方にあったスイートを、アッパーデッキ(2階席)へ移設。メインデッキはプレミアムエコノミーとエコノミー、アッパーデッキにスイートとビジネスを配した。全クラスに電源コンセントと充電用USB端子を備える。

 スイートは個室タイプで横2席の1-1配列。座席に加えて独立したフルフラットベッドを備える。個人用モニターは32インチ、座席幅は21インチ(53.34センチ)で回転式、ベッドは76×27インチのものを採用した。

 デザインはフランスのピエールジャン・デザイン・スタジオが手がけ、ゾディアック・シート・UK(現サフラン)が製造する。座席にはイタリアの家具メーカー、ポルトローナ・フラウ製の皮を採用した。

シンガポール航空のA380Rスイートのモックアップ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ビジネスクラスは横4席の1-2-1配列で、全席通路アクセスが可能。個人用モニターは18インチ、シートピッチは50インチ、座席幅は25インチで、78×34インチのフルフラットベッドにもなる。

 デザインは英国のJPAデザインが手掛け、ジャムコ(7408)が製造。スイート同様、ポルトローナ・フラウ製の皮を用いる。

シンガポール航空のA380新ビジネスクラス(同社提供)

 プレエコは横8席の2-4-2配列。個人用モニターは13.3インチ、シートピッチは38インチ、座席幅は19.5インチ。デザインはJPAデザインで、独ZIMが製造する。

 エコノミークラスは横10席の3-4-3配列。個人用モニターは11.1インチ、シートピッチは32インチ、座席幅は18.5インチで、デザインと製造は独レカロが担当している。

 シンガポール航空はA380のローンチカスタマーで、 2007年に世界初就航。 新仕様機のA380Rは2017年12月18日に運航を始めた。成田線には2019年4月28日にA380を再投入したが、従来仕様機だった。

運航スケジュール
SQ638 シンガポール(23:55)→成田(翌日07:30)
SQ637 成田(11:05)→シンガポール(17:45)

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