「発着枠があるなら飛ばしたい。(デイリーではなく)週4便でもいい」。海外の航空会社幹部は、羽田空港の国際線発着枠について、こう本音を漏らした。羽田では2020年3月29日開始の夏ダイヤから発着枠が50枠(便)増枠され、日本と相手国の航空会社に25枠ずつ配分された。
そこまでは単なる発着枠の配分なのだが、今回は海外勢や地元自治体が顔をしかめる事態が起きている。日本側の25枠は、全日本空輸(ANA/NH)に13.5枠、日本航空(JAL/JL、9201)に11.5枠と、従来は大差がついた傾斜配分から均等配分に近い形で落ち着いた。
—記事の概要—
・「本当に言う通りなのか」
・成田回復遅れるANA
・どうなる成田
「本当に言う通りなのか」
しかし、JALが夏ダイヤ初日から新路線を開設するのに対し、ANAは成田から移管する米国路線など一部を除き、大半の就航日が明確になっていない。1日1往復(週7往復)で運航するとなると、早くても夏の繁忙期前になる公算が高い。その上、羽田から成田へ路線移管後、成田の便数が移管前の水準に戻るまで、早くても1年はかかる見通しだ。
今回の増枠は、さらなる訪日客の受け入れといった観光政策だけではなく、都心上空を飛行する新飛行経路が各自治体から了承されたことで実現した。このため、関係自治体は各社の新路線が夏ダイヤ開始とともに羽田へ就航することを前提として、騒音対策や住民への説明を進めてきた。
ANAは夏ダイヤ初日からスタートできない路線が多く生じる理由として、パイロットなどの乗員繰りをはじめとする運航体制の移行期だからだと説明する。
しかし、都内の自治体からは「本当にANAが言うパイロット問題だけなのだろうか」と、その理由に疑問を抱く声も聞かれる。
成田回復遅れるANA
一方、成田の周辺自治体も、2020年度内にも羽田移管前と同レベルの路線数に戻ることを前提に、今回の羽田新路線を了承してきた経緯がある。成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は「ANAの発表
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