羽田空港で11月30日午前1時ごろ、空港の点検車両が管制官の許可を得ずにA滑走路北側を通り抜けるトラブルが発生した。A滑走路の南側(RWY34L)には、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)のソウル(仁川)発羽田行きMM808便(エアバスA320型機、登録記号JA806P)が、管制官から着陸許可を得て進入していたことから、国土交通省航空局(JCAB)は12月2日、航空事故につながりかねない「重大インシデント」に認定した。MM808便の乗客乗員170人にけがはなかった。
JCABによると、管制の許可を得ずにA滑走路を通り抜けたのは滑走路の点検車両で、空港中心部から見て北西にあるB滑走路からA滑走路北側へ無断で進入したという。許可を得て着陸したMM808便の着陸地点からは、約3000メートル離れた地点を横切ったとみられる。
MM808便は乗客164人(幼児なし)と乗員6人(パイロット2人、客室乗務員4人)を乗せ、ソウルを定刻より20分遅れの29日午後11時に出発。羽田には8分遅れの30日午前1時3分に到着した。
今後は国の運輸安全委員会(JTSB)が調査を進める。
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国土交通省
ピーチ・アビエーション
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