ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は現地時間11月24日、台北(桃園)-福岡線の運航を開始した。10月27日に始まった冬ダイヤで統合したバニラエアから引き継いだ路線で、1日1往復運航する。ピーチが福岡から国際線を運航するのは初めて。翌25日には、福岡発の国際線初便が台北に向け出発。同時に福岡空港の拠点化も開始した。
台北発の運航スケジュールは各日共通。福岡行きMM826便は台北を午後4時55分に出発し、午後8時10分に到着する。台北行きMM825便は午前8時55分に福岡を出発し、午前10時40分に着く。月曜の台北行きのみ20分遅発着となる。
初便となった台北発のMM826便(エアバスA320型機、登録記号JA810P)は、24日午後8時8分に福岡に到着。174人(うち幼児2人)が利用した。同機は福岡で夜間駐機し、翌25日にMM825便として台北へ向かった。MM825便は午前9時10分に福岡を出発し、183人(うち幼児4人)が搭乗した。
MM825便の出発前に、福岡空港58番搭乗口前で就航記念式典を開催した。ピーチの井上慎一CEO(最高経営責任者)は、「福岡は(12年3月1日の)最初の就航地。国際線を開設できたのは感慨深い」と語った。台北線の就航に伴い夜間駐機できる体制が整ったことから、拠点化の開始も開始。井上CEOは「拠点化した福岡路線をどんどん使ってもらえれば、路線をどんどん増やせる」とアピールした。
出発前の利用客には、メッセージを書き込んだオリジナルの情報誌「PEACH LIVE」の台北特集号をプレゼントしたほか、井上CEOがあめを配って利用客との交流を楽しんだ。
バニラエアは2018年3月25日に、同路線の運航を開始。ピーチ同様1日1往復運航し、夜に福岡に到着し、翌朝に台北へ出発するスケジュールを設定していた。バニラの台北-福岡線は、バニラ最終日の10月26日まで運航。台北発福岡行きJW158便が、バニラ最後の商業運航便となった。
ピーチが運航するこれまでの福岡線は国内4路線のみ。1日あたりの便数は、関西から3往復、成田から2往復、札幌と那覇から1往復ずつとなっている。
運航スケジュール
MM826 台北(16:55)→福岡(20:10)
MM825 福岡(08:55)→台北(10:40)
*MM825便は月曜のみ20分遅発着
関連リンク
ピーチ・アビエーション
福岡空港の拠点化開始
・ピーチ、福岡の拠点化開始 国際線就航で夜間駐機(19年11月25日)
ピーチ、バニラと統合
・ピーチとバニラ、統合完了 28機のA320で37路線(19年11月1日)
・ピーチ、成田から初の国際線 台湾2路線、バニラから引き継ぎ(19年10月28日)
・ピーチ、成田T3移転で拠点化 初便は元バニラ機、井上CEO「首都圏からアジア近くなる」(19年10月27日)
10月26日で終了したバニラ
・バニラのA320、ANAが180席仕様で国内線投入 20年1月から(19年10月28日)
・5年10カ月おつかれさま 特集・バニラエア最終日のカウンター(19年10月27日)
・バニラ成田着最終便、サイリウムで出迎え “同窓会”で抱き合う社員も(19年10月26日)
・バニラエア、最終便が成田出発 社員100人、涙で見送り(19年10月26日)
・バニラエア、社員有志で機体清掃 最終便投入A320、井上社長もモップでねぎらう(19年10月25日)
18年3月バニラが開設
・バニラエア、福岡-台北就航 五島社長「利用率85%目指す」(18年3月26日)
・バニラエア、台北から福岡就航 10年ぶり日系国際線復活(18年3月25日)
ピーチの福岡線
・ピーチ、札幌-福岡就航 3路線開設で拠点化前進(17年9月25日)
・ピーチ、成田-福岡線開設 第3拠点化視野に首都圏強化(15年3月29日)
・ピーチ、那覇-福岡線就航 第2拠点化で東南アジア需要獲得へ(14年7月20日)
・ピーチ初便、定員下回る162人乗せ出発 “コンビニ”のように認知されるか(12年3月1日)