2020年夏ダイヤで拡大する羽田空港の昼間時間帯(午前6時から午後10時55分まで)発着枠について、配分された相手国の動きが活発化してきた。国土交通省航空局(JCAB)が中国側に配分した4枠は、4社が1枠ずつ獲得する見通しとなった。
中国の航空当局CAAC(中国民用航空局)は、中国国際航空(エアチャイナ、CCA/CA)と中国南方航空(CSN/CZ)、中国東方航空(CES/MU)と同社傘下の上海航空(CSH/FM)の4社に1枠ずつ配分する方針を示している。
CAACの発表によると、中国国際航空には北京(首都)線の増便、上海航空には上海(浦東)線の増便を、それぞれ許可。中国東方航空と中国南方航空には、9月25日に開業した北京大興国際空港からの新路線を認可した。
いずれも週7往復(1日1往復)を運航する見通しで、就航日は明らかになっていない。
日本から中国への発着枠も4枠で、日本の航空各社には全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)に2枠ずつ配分。ANAは青島と深センに新路線を開設し、JALは大連への新路線と、既存の上海(浦東)線を増便する。
関連リンク
中国民用航空局
羽田空港国際線旅客ターミナル
中国国際航空
中国東方航空
中国南方航空
決定した羽田の50枠配分
・羽田国際線、ANA13.5枠で決定 JALは11.5枠、昼間帯新規7地域(19年9月2日)
ANAとJALの動き
・JAL、羽田発着枠増枠でホノルル2便 20年3月国際線強化、全国からハワイへ(19年11月19日)
・ANAの羽田国際線、12新路線 成田の米国5路線運休・減便へ 20年夏(19年11月19日)
増枠で飛行検査
・羽田空港新ルート、旅客便試験飛行1月30日から 北風・南風運用で(19年11月16日)
・羽田空港、旅客便の試験飛行を20年1月実施へ 新飛行経路(19年8月29日)
・羽田新経路、飛行検査で安全性検証 12月まで(19年8月26日)
20年3月の国際線増枠
・S7航空、羽田-ウラジオストク20年夏就航へ 露当局、成田・関空に7路線許可(19年11月14日)
・豪ヴァージン、日本初就航へ 20年3月、羽田-ブリスベン(19年10月31日)
・アメリカン航空、羽田-ダラス20年3月就航 LAは増便、成田「変更なし」(19年10月30日)
・アリタリア、羽田-ローマ20年3月就航 成田から移管(19年10月18日)
・ターキッシュエア、羽田-イスタンブール20年3月就航 777で週7往復(19年10月17日)
・デルタ航空の羽田ラウンジ、支社長「場所ほぼ決定」 20年夏開業(19年10月15日)
・羽田発着枠、ANAに13.5枠で最終調整 格差是正に終止符(19年8月20日)
・羽田空港、20年夏ダイヤから新経路 国際線、年3.9万回増便へ(19年8月8日)
・ユナイテッド航空、羽田4路線新設 20年3月発着枠増枠(19年8月17日)
・ハワイアン航空、羽田-ホノルル増便 夏ダイヤから(19年8月16日)
・デルタ航空、成田撤退 羽田に20年3月集約、ソウル-マニラ開設へ(19年8月12日)
・羽田米国枠、デルタ航空が最多 米運輸省、12枠暫定割り当て 20年夏(19年5月17日)