伊丹空港の保安検査場で11月9日、日本航空(JAL/JL、9201)から委託を受けた警備会社「にしけい」(福岡市)の検査係員が、羽田行きJL104便(ボーイング777-200型機、登録記号JA8984)に搭乗予定だった女性客のキャリーバッグに入っていたカッターナイフ2本とはさみを見落とし、通過させていたことがわかった。乗客はJALの客室乗務員で、私用で搭乗予定だったが搭乗せずに再検査を受けたため、運航への影響はなかった。
JALによると、客室乗務員は当初バッグを空港のカウンターで預ける予定だったが、機内持ち込みにしたため保安検査場でX線検査を受ける際、カッターとはさみが入っていることを忘れていたという。係員はX線検査ではさみを発見したが、バッグの中身を開けて検査せずに通過させた。
また、客室乗務員が搭乗口でカッターを持っていることを申告したため、保安検査での見落としが発覚。再検査を受けることになり、客室乗務員は当該便への搭乗を取り止めた。JL104便は定刻より2分遅れの午前7時32分に伊丹を出発した。
伊丹では9月26日と10月17日にも、全日本空輸(ANA/NH)の乗客が刃物を持ったまま保安検査を通過するトラブルが発生。ANAの委託先もにしけいで、欠航や遅延などが生じた。
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・国交省、国内線で上着検査強化 靴もX線に、13日から(19年9月6日)