デルタ航空(DAL/DL)の大隅ヴィクター日本支社長は10月15日、羽田空港国際線ターミナルに新設するラウンジ「デルタ スカイクラブ」について、4階にあるTIATラウンジを改修して使用する方向性を示した。今後、羽田の国際線ターミナルを運営する東京国際空港ターミナル(TIAT)と協議し、2020年夏のオープンを目指す。
TIATラウンジはターミナルビル拡張工事に伴い、7月1日から一時的に閉鎖している。デルタ航空は現在、羽田に自社の専用ラウンジを保有しておらず、台湾のチャイナエアライン(中華航空、CAL/CI)やガルーダ・インドネシア航空(GIA/GA)など航空各社と共用するTIATラウンジを使用している。同ラウンジの閉鎖後は、5階にあるTIATラウンジアネックスを使用している。
大隅支社長は新設するラウンジについて、関係者と今後詰めていくとした上で「設計デザインなど、レンダリングを始めた。場所は現在使っているTIATラウンジでほぼ決定した」と述べた。供用開始は未定だが、2020年7月に開幕する東京五輪前にはオープンする見込み。大隅支社長は「(米国の)本社からプレッシャーをかけられている」とし、早期にオープンしたいとした。
デルタ航空は、2020年3月に始まる夏ダイヤで羽田発着便を増強する。成田路線を羽田に集約することで成田からは撤退し、羽田にラウンジの新設を計画。広さは824平方メートルを予定し、季節ごとに変わる和洋の軽食やドリンク、季節ごとに変わるカクテルや、同社マスターソムリエのアンドレア・ロビンソン氏が選んだワインを提供するフルサービスのバーカウンターを設ける。
成田のラウンジと同様、現地のカルチャーや歴史を反映したデザインやアートを取り入れる。電源コンセントはほぼすべての席に用意し、Wi-Fiによる高速インターネット接続環境も提供。利用者から要望が多いシャワールームも設置する。
デルタの羽田既存路線は、ミネアポリス線とロサンゼルス線の2路線。2020年3月28日以降は、シアトル線とデトロイト線、アトランタ線、ポートランド線、ホノルル線の5路線が順次加わり、合わせて7路線に拡大し、米国系では羽田最多の便数を運航するようになる。
大隅支社長は7月29日付で、デルタ航空の日本支社長に就任した。
20年夏ダイヤの運航スケジュール
アトランタ-羽田(新設)
DL295 アトランタ(11:15)→羽田(翌日14:30)就航日:20年3月28日
DL296 羽田(16:45)→アトランタ(16:15)就航日:20年3月29日
デトロイト-羽田(新設)
DL275 デトロイト(12:15)→羽田(翌日14:15)就航日:20年3月28日
DL276 羽田(15:25)→デトロイト(14:20)就航日:20年3月29日
ホノルル-羽田(新設)
DL181 ホノルル(16:00)→羽田(翌日20:00)就航日:20年3月28日
DL180 羽田(22:00)→ホノルル(10:45)就航日:20年3月29日
ポートランド-羽田(新設)
DL69 ポートランド(13:50)→羽田(翌日16:35)就航日:20年3月28日
DL68 羽田(18:30)→ポートランド(11:45)就航日:20年3月29日
シアトル-羽田(新設)
DL167 シアトル(11:55)→羽田(翌日14:20)就航日:20年3月28日
DL166 羽田(16:30)→シアトル(09:45)就航日:20年3月29日
ロサンゼルス-羽田(既設)
DL7 ロサンゼルス(10:10)→羽田(翌日13:45)
DL8 羽田(15:45)→ロサンゼルス(09:45)
ミネアポリス-羽田(既設)
DL121 ミネアポリス(11:20)→羽田(翌日13:25)
DL120 羽田(16:20)→ミネアポリス(13:20)
関連リンク
デルタ航空
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