ボーイングは現地時間4月5日(日本時間6日深夜)、787型機の新バッテリーシステム認証に向けて最終段階の試験飛行を行ったと発表した。3月25日の試験飛行と同様、同社が保有するLOTポーランド航空(LOT)へ引き渡す予定の機体(通算86号機、シリアルナンバー35940)で行った。同機のエンジンは全日本空輸(ANA、9202)の機体と同じ英ロールス・ロイス製トレント1000を搭載する。
同機は5日午前10時39分に米ワシントン州エバレットのペインフィールドを離陸し、午後0時28分に着陸。1時間49分の試験飛行を行った。フライトには、米国連邦航空局(FAA)の担当者2人を含む11人が搭乗した。
今回の認証に向けた試験飛行は、飛行中の正常時と非常時に新しいバッテリーシステムが設計通りに作動するかを実証することが目的で、このフライトでFAAが定める必要なテストが完了。ボーイングでは、試験飛行は簡単で平穏無事だったとの乗務員のコメントを発表した。
ボーイングは、FAAに認証に必要な資料を渡す作業を開始。追加情報が必要な場合、提供する準備ができているとしている。
ANAは6月分の予約からウェブサイトの空席照会画面で787の表示を行っている。ANAを傘下に置くANAホールディングスの伊東信一郎社長は、787の運航再開時期について「6月を一応の目途としている」と述べている。
関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン
FAA
・ANAHD伊東社長、787の運航再開「6月を一応の目途」
・787運航再開は数週間後 バッテリーの絶縁性や電圧設定見直し ボーイングのコナー氏、都内で会見
・FAA、787の認証計画を承認 試験飛行も実施へ
【お知らせ】
FAAの担当者の人数など、情報を加筆しました。(2013年4月6日 午後2時20分 JST)