日本航空(JAL、9201)は4月1日、経営破綻した2010年以来3年ぶりに入社式を行った。会場となった羽田の格納庫にはグループ20社982人が集まり、閉式後は抱負を書いた紙飛行機を飛ばした。
「昨年9月には再上場を果たすことができたが、二度と同じ間違いを繰り返してはいけない。お詫びと感謝の気持ちを忘れることがあってはいけない」と、植木義晴社長が訓示した。「JALフィロソフィーを学び、実践し、世界一お客様に選ばれ、愛される航空会社になる。新生JALの取り組みは志半ば。皆さんとともにこの夢の完成に向けて取り組んでいきたい。新しい息吹をJALグループに吹き込んで欲しい」とエールを送った。
新入社員を代表し、地上職事務系の廣田裕次郎さん(22)が「経営破綻の事実をしっかりと胸に刻み、業務ひとつ一つにしっかりと打ち込んでいきたい」と宣誓した。
入社式後は先輩社員のかけ声とともに、抱負を書いた紙飛行機を飛ばした。新入社員に渡された紙飛行機には、先輩社員からのメッセージが書かれている。「あなたがいて良かった、私でなければと言われるグランドスタッフとして精進したい」と抱負を書いたJALスカイの伊東千尋さん(22)の紙飛行機には、「仲間を信じて未来のJALを作っていきましょう」と書かれていた。植木社長は「新しい夢の実現に向けて共に歩もう」と書いたという。
今朝社章を胸に付けた感想を新入社員に尋ねると、地上職事務系の酒井智史さん(22)は「社会の皆さんに恩返しできるようがんばっていきたい」と決意を語った。
植木社長は「このような時期にJALを選んでくれたことにありがとうと言いたい。だからこそ、彼らの期待に応えられる会社を作ることが私の責任だと思う。それは私一人でできるものではないので、今日から新しく入った人と共に全社員で作りあげていきたい」と語った。
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