きょう4月1日に持ち株会社制へ移行した全日本空輸(ANA)を傘下に置くANAホールディングス(HD)は、グループ32社の合同入社式を羽田の格納庫で開いた。男性235人と女性833人の計1068人が入社した。
ANAHDの伊東信一郎社長は、グループの経営ビジョンを「アジアを代表する企業グループ」から一段高め、「世界のリーディングエアライングループ」を目指すとして、接客部門以外も利用者の立場や気持ちに立って行動するよう訓示した。持ち株会社制への移行により、各社は旧ANAを親とする親子の関係から、各社が横並びとなる「兄弟」になったと話した。
また、サントリーの創業者、鳥井信治郎氏の口癖で、松下幸之助氏も使った「やってみなはれ」を引き合いに、一度や二度失敗してもチャレンジすることが社会人として大切だとして、「私たち経営者に“やってみなはれ”をたくさん言わせてほしい」と期待を述べた。この言葉を引き合いに出したことについて、伊東社長は「もっとアグレッシブにやっていかないと、ということ。チャレンジ精神をかき立ててがんばってほしい」と語った。
新入社員は所属する会社名と入社人数を告げられると、「はいっ」と大きな声で返事をして立ち上がり、広い格納庫内に声がこだましていた。
入社式の会場となった格納庫には、先週ボーイングから前倒しで受領した777-200ER型機(登録番号JA743A)が駐機された。同機はまだ商業飛行を行っておらず、1000人を超す新入社員とともに“入社式”を迎えた。
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