全日本空輸(ANA/NH)はあす9月3日に、伊丹空港にマイレージ会員専用の保安検査場を備えた室内型カウンター「ANAプレミアムチェックイン(ANA PREMIUM CHECK-IN)」をオープンする。今年2月にリニューアルオープンしたラウンジに直結する通路が今年度内に完成すると、カウンターからラウンジへ専用動線で向かえるようになる。
3日にサービスを開始するのはプレミアムチェックインカウンターと、自動チェックイン機などを設置するセルフサービスエリア。いずれも大阪モノレール大阪空港駅の改札階に直結するターミナル2階に設け、モノレールで到着時に一般乗客用カウンターがある1階に降りることなくチェックインできるようにした。
11月には保安検査場をリニューアルし、複数の乗客が同時に検査レーンを利用できる「スマートレーン」を導入。手荷物検査の待ち時間短縮を目指す。2020年3月には、手荷物検査に「インライン・スクリーニング・システム」を導入予定で、カウンター前での手荷物のX線検査をなくし、乗客が預けた後に実施することで、混雑を緩和する。
プレミアムチェックインカウンターは、3日のオープン時は6つのカウンターに加え、車いすのまま手続きできる高さの低い「ローカウンター」を1つ設置。3月のインライン・スクリーニング化後は、通常カウンターが1つ増えて7つになる。
今年度内に、プレミアムチェックインカウンターと直結させるラウンジは、今年2月1日にリニューアルオープン。マイル会員制度「AMC(ANAマイレージクラブ)」の最上級会員向け「ANAスイートラウンジ(SUITE LOUNGE)」と一般会員向けの「ANAラウンジ(ANA LOUNGE)」がオープンした。建築家の隈研吾氏が「一期、一会」をコンセプトに監修したもので、両ラウンジとも滑走路に面し、開放感があるのが特徴となっている。
伊丹空港全体のリニューアル工事が完成する2020年夏には、出発カウンターのレイアウトやデザインをリニューアル予定。自動手荷物預け機「ANAバゲージドロップ(ABD=ANA Baggage Drop)」を8台導入し、6台を1階の一般乗客用カウンター、2台を2階のセルフサービスエリアに設置する。伊丹は出張などビジネス利用の乗客が多く、セルフサービスで手早く手続きを終えたいというニーズに対応する。
リニューアル時に、障がい者など手伝いを必要とする人向けの「スペシャルアシスタンスカウンター」を導入するほか、大きな文字やピクトグラム(絵文字)などを採用し、利用者の動線をわかりやすくする。
ANAでは、新デザインの空港カウンターによる手続きなど、新たな搭乗の流れを「FAST TRAVEL(ファストトラベル)」と呼んでおり、羽田と新千歳、福岡、那覇に続いて5空港目。空港での手続きをわかりやすくし、待ち時間の短縮を狙っている。
*写真は14枚。
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