エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2019年8月31日 19:03 JST

バニラ、成田－奄美の運航終了　独自路線、10月からピーチ

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　ANAホールディングス（ANAHD、9202）傘下のバニラエア（VNL/JW）は8月31日、成田－奄美大島線の運航を終えた。同じくANAHD傘下のピーチ・アビエーション（APJ/MM）との今年度内の統合に伴うもので、10月1日にはピーチの路線として再開する。奄美のLCC路線はバニラのみが運航しており、今回の運航終了によりLCCの空白期間が1カ月間生じることになる。

奄美を出発するバニラの成田行きJW824便最終便＝19年8月31日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　バニラは、成田－奄美大島線をエアバスA320型機（1クラス180席）で合計3781便を運航し、およそ55万人が利用した。最終日となった31日の乗客数は、速報値で成田発奄美行きJW823便（A320、登録記号JA03VA）が160人（うち幼児2人）、折り返しの奄美発成田行きJW824便が176人（うち幼児2人）だった。

　奄美空港のデッキには、地元自治体の人々のほか多くの航空ファンが集まり、最終便の運航を惜しんだ。

　成田－奄美大島線は、2014年7月1日に1日1往復で就航。奄美初のLCCとして運航を開始した。奄美への乗り入れは2013年10月26日に運航を終了した旧エアアジア・ジャパンから引き継いだ路線ではなく、バニラが独自で開設した路線だった。

　その後バニラは、奄美2路線目として関西空港からの乗り入れも開始。2017年3月26日に1日1往復で開設し、今年5月6日の運航終了まで合計1481便を運航した。

　ピーチへの統合に伴い、バニラの路線再編が進んでいる。成田－奄美大島線を含む国内・国際5路線ずつ計10路線の運航を順次終え、ピーチ便に切り替える。奄美大島路線の場合、成田路線は10月1日に、関空路線は12月26日に、それぞれピーチが運航を開始する。そのほかの路線も年内にすべて再開する。

　8月31日は、成田－札幌線も運航を終了。同路線は翌9月1日からピーチが運航し、2017年3月以来2年6カ月ぶりに再開する。

　一方で、成田－函館線と那覇－石垣線の国内2路線と、成田－香港線の国際1路線の計3路線は廃止。このうち最も早く廃止したのが函館線で、バニラは3月30日の運航を最後に函館から撤退した。那覇－石垣線と成田－香港線の2路線は、5月31日の運航を最後に廃止した。

　9月1日時点でのバニラ路線は4路線で、成田発着の石垣と高雄、台北、福岡－台北の4路線が残る。このうち国内線最後となる成田－石垣線は9月30日で終了し、成田－高雄も同日の運航で最後となる。残り2路線は夏ダイヤ最終日となる10月26日まで運航し、2013年12月20日に就航したバニラエアが5年10カ月で幕を閉じる。

＊写真は14枚。
＊最終日の運航状況は写真の下にあります。