企業, 空港 — 2019年8月21日 08:25 JST

羽田再開発地域「イノベーションシティ」に 20年夏、国際線ターミナル隣接

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 鹿島建設(1812)など9社が出資する羽田みらい開発(大田区)は8月20日、羽田空港国際線ターミナル近くに2020年夏ごろの先行開業を予定している「羽田空港跡地第1ゾーン整備事業(第一期事業)」の施設名称を「HANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティ)」に決定したと発表した。

羽田イノベーションシティの全景(羽田みらい開発の資料から)

羽田イノベーションシティのロゴ(羽田みらい開発の資料から)

 略称は「HICity(エイチ・アイ・シティ)」で、場所は国際線ターミナル近くの京急と東京モノレール各線の天空橋駅の直上に位置し、敷地面積は約5.9ヘクタール、延床面積が約13万1000平方メートル。研究開発施設や先端医療研究センター、会議場、イベントホール、日本文化体験施設、飲食施設、研究・研修滞在施設、水素ステーションなどを中心とした複合施設を整備する。

 今回発表した名称は、羽田を日本のイノベーションを発信する場所として発展させていきたいという、事業に対する思いを込めたという。各施設の2階をつなぐ歩行者デッキ上に整備する「イノベーションコリドー」沿いに先端産業や文化産業の施設を分散配置し、分野を超えた交流の創出を目指す。

 シンボルマークは、漢字の「羽」をモチーフとした。羽田空港の跡地で、羽田空港の住所を持つ施設であることや、さまざまなイノベーションが飛び立つ「新産業創造・発信拠点」となる場所であることなどを「羽」の一文字に託してマーク化したという。

 マークの下から上へ向かう広がりは「発展性」、上部のエッジは「先進性」への思いを込めた。「羽」の両翼に街のコア産業となる「先端産業」と「文化産業」をイメージするカラーを配した。

 羽田みらい開発は鹿島建設のほか、大和ハウス工業(1925)と京浜急行電鉄(9006)、日本空港ビルデング(9706)、空港施設(8864)、JR東日本(東日本旅客鉄道、9020)、東京モノレール(港区)、野村不動産パートナーズ(新宿区)、富士フイルム(4901)の計9社が出資。HICityの設計と施工は、鹿島建設と大和ハウスが担い、2020年夏ごろに先行開業となる「まち開き」、2022年のグランドオープンを計画している。

羽田イノベーションシティ歩行者デッキ2階のイメージ(羽田みらい開発の資料から)

羽田イノベーションシティの周辺図(羽田みらい開発の資料から)

羽田イノベーションシティの周辺図(羽田みらい開発の資料から)

環状8号線方面から見た羽田イノベーションシティのイメージ(羽田みらい開発の資料から)

多摩川方面から見た羽田イノベーションシティのイメージ(羽田みらい開発の資料から)

関連リンク
HANEDA INNOVATION CITY

羽田発着枠、ANAに13.5枠で最終調整 格差是正に終止符(19年8月20日)
JR東日本、羽田空港アクセス線の環境アセス着手(19年5月21日)
京急、空港線の加算運賃引き下げ 10月から(19年2月20日)