日本航空(JAL/JL、9201)は、8月10日の鹿児島発羽田行きJL650便(ボーイング767-300ER型機、登録記号JA623J)に乗務予定だった副操縦士から、乗務前のアルコール検査で基準値を超える数値が検出されたと13日に明らかにした。この副操縦士は乗務から外され、代わりのパイロットが乗務して定刻の午後4時10分に出発した。
副操縦士に対しては調査後、厳正に処分するという。
JALでは、6月8日にグループの日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)の羽田発宮古行きNU021便が、乗務予定だった機長から乗務前検査で基準値を超えるアルコール濃度が検出され、交代要員が手配できずに欠航。6月20日にも、JALの釧路発羽田行きJL542便で乗務予定の副操縦士が宿泊先で出勤前に自主検査した際、基準値を超えるアルコール濃度が検出されたが、交代要員が手配できたため運航に影響は出なかった。
乗客乗員520人が亡くなった日本航空123便墜落事故から34年が経過した8月12日には、赤坂祐二社長が飲酒問題は「痛恨の不祥事」だとして、社員の意識改革の必要性に触れていた。
JALは13日、「いまだ根絶に至らない実情を重く受け止め、引き続き全社を挙げて再発防止の徹底を図り、信頼回復に向けて取り組む」とコメントした。
関連リンク
日本航空
・日航機事故から34年、赤坂社長「飲酒問題は痛恨の不祥事」(19年8月12日)
・慰霊の園で追悼式 日航機事故34年、権藤常務「人間と自動化の関係、大きな課題」(19年8月13日)