全日本空輸(ANA/NH)の客室乗務員として、初めて定年の65歳まで勤め上げた大宅邦子さん初の著書『選んだ道が一番いい道』(サンマーク出版)が8月13日発売。単行本(ソフトカバー)1300円(税別)、Kindle版1170円(税別)。
当紙の記事「ANA客室乗務員初の65歳定年迎えた大宅さん、普段通りにラストフライト」がきっかけで書籍化が決まりました。帯の写真には当紙編集長・吉川が撮った写真が採用されています。
以下はサンマーク出版からいただいた情報です。
担当編集者による内容紹介
「このままでいいの? 」「これでよかったのかな? 」
そんな迷いの中にあるとき、そっと寄り添ってくれる言葉があります。
ANAで初めて65歳定年まで空を飛び続け、航空業界の「レジェンド」といわれる大宅邦子さん。「仕事の枠を超え、清潔な生き方を学んだ」と同僚や後輩たちが口をそろえる「伝説の客室乗務員」です。
2018年11月のラストフライトを終えた大宅さんを出迎えたのは、100名をゆうに超えた同僚たちの祝福の涙。その様子が航空経済紙の記事になり話題を集めました。
なぜ、それほどまでに多くの同僚たちが集まったか。そこには、大宅さんの45年間にわたるCAとして、ひとりの女性としての生き様へのたくさんの共感がありました。
「機内でこそ、熱くて美味しい日本茶をお出ししましょう」
「通路では、トレイを持ってゆっくり歩いてね」
「欲しいものではなく、必要なものを買いましょうね」
「経験はかさばらない。自分を成長させる時間の使い方をしてね」
国際線ファーストクラスに乗務し、一流のお客様へのおもてなしを提供する一方で、8000人のCAたちに背中で伝えてきた、「地に足をつけ、普段のあたりまえをていねいに、長く続けることの尊さと、そのための小さな工夫」。
「やさしい気持ちになれた」「静かに心に響いてくる」と評判の言葉たちを集めた1冊は、転職、子育て、人間関係の小さな行き違いなど、人生のさまざまな場面で思い出したいフレーズがたくさんです。
本文より
お料理より後片づけ。
瀟洒な家具より整理整頓。
物事の「根っこ」を見る人はすてきです。
◆靴を履き変える変化もいい、同じ靴をはき続ける変化もいい
◆あなたが選んだ道が、あなたにとっていちばんいい道
◆曇った窓なら磨きなさい
◆毎日という点こそ、ていねいに。線は点でできている
◆昨日と同じ10のうち「1つ」を新しく
◆生きるのに、「慣れ」はいらない
◆選ばなかった道は忘れなさい
◆「頼ってねサイン」を上手に出せる大人になる
◆あなたはあなたのよさを、出しさえすればそれでいい
◆まだ知らないことがあるとわかれば、誰かに少しやさしくなれる
◆何事も「きれいにする」ことは、やる気と自信のはじまり
◆身につけるものは「すてきだけれど一歩引いた存在感」
◆普段づかいのものこそ、良質なものでそろえてみる
◆感性は老いない、経験はかさばらない
◆すべては「いっとき」と考える
著者
大宅邦子(おおや・くにこ)
1953年生まれ。ANA初の「65歳定年まで飛び続けた客室乗務員」。1974年に入社後、国際線立ち上げのプロジェクトチームに参加。ANAの成長とともに、おもに国際線ファーストクラスで空の上のおもてなしを提供。滞空時間は3万時間超。ていねいに、手を抜かず、「いつでも指差し確認」の初心を忘れない姿勢で45年間のCA生活を続けてきた。食事や体調管理などの身の回りの整え方、「ほしいものより必要なものを買う」というものとのつきあい方、幼児から年長者まで同じように接する人とのつきあい方など、仕事を超えた清潔な生き方そのものが、ANAの伝説として8000人の後輩CAに慕われている。趣味は美術館めぐり、書道、スキューバダイビング、アイロンがけ。退職後には囲碁も始めた。本書が初めての著書となる。
関連リンク
選んだ道が一番いい道(サンマーク出版)
・ANA客室乗務員初の65歳定年迎えた大宅さん、普段通りにラストフライト(18年11月20日)
・「クレーム恐れないで」ANA初の65歳定年退職CA、涙の“卒業式”(18年11月28日)