全日本空輸(ANA、9202)は3月28日、国内と海外の全就航拠点のライン整備部門にアップルのiPadを配備すると発表した。空港で機体の点検や整備を行うライン整備士が利用する。
従来、ライン整備士が機体の点検や整備を行う際、後方支援を仰ぐ際の連絡手段として、無線や携帯電話を利用していた。iPadの導入で画像や作業に必要な文書なども送受信できるようになるため、作業の効率化や整備品質の向上が図れるという。
整備士が携行している約900冊のマニュアルの配布と管理を電子化し、管理業務を効率化する。電子化により、毎月約2万7000ページにおよぶ差替作業が効率化され、最新の状態を確実に保てるようになる。
携行するマニュアルは、従来の紙マニュアルとiPad上の電子マニュアルの併用期間を設け、一定期間後に紙マニュアルを廃止する。
ANAでは客室乗務員へのiPadの正式導入を昨年4月からスタート。9月からは運航乗務員も導入を開始している。
関連リンク
全日本空輸
連載・雲上のiPad活用術(全3回)
・「壊れない」「止まらない」業務機からのパラダイムシフト(最終回)
・iPadありき、ではないANAパイロットへの導入 EFBやマネジメント改善視野に(第2回)
・iPadはANA客室乗務員の業務をどう変えたか 世界初の大規模導入から半年(第1回)