三菱重工業(7011)の小口正範副社長は8月5日、子会社の三菱航空機が開発中の「三菱スペースジェット(旧MRJ)」の初号機納期について、現在の2020年半ばを見直さない考えを示した。
5日に都内で開かれた決算会見で、小口副社長は「試験の中では(改良するための)変更は起こりうるし、そのために飛行試験を実施している。すべてが問題なしとは言わないが、大きな線では予定通り進んでいるとの認識だ」と述べ、一部で指摘されている飛行試験の遅延に伴う6度目の延期の可能性を否定した。
現在示されているスペースジェットの納期は、2017年1月23日に示されたもの。当初は2013年だったが、その後2014年4-6月期、2015年度の半ば以降、2017年4-6月期、2018年中ごろとずれ込み、5度目の延期で2020年半ばとなった。
5日に発表した2019年4-6月期(20年3月期第1四半期)連結決算は、売上収益が前年同期比1.5%増の9193億2700万円、事業利益は22.8%増の404億1600万円、税引前四半期利益は10.2%減の316億4400万円、純利益は3.1%増の163億7200万円。小口副社長によると、スペースジェット関連の減損は、第1四半期では行わなかったという。
2020年3月期通期予想は前回5月9日発表から据え置きで、売上収益が4兆3000億円(19年3月期比5.4%増)、事業利益は2200億円(9.7%増)、純利益は1100億円(0.2%減)と予測。スペースジェットに対する対する投資は800億円を見込んでおり、この値も前回から据え置いた。
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三菱重工業
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