ボーイングのデニス・マレンバーグ会長、社長兼CEO(最高経営責任者)は現地時間7月24日、開発が進む777Xについて、2020年初頭に初飛行する見通しを示した。
777Xは、GEアビエーション製の新型エンジン「GE9X」で問題が発覚し、再設計が生じている。マレンバーグCEOは、「2020年初頭に初飛行を行えると予測している。エンジン以外は順調に進んでおり、この遅れは明らかに期待外れだ」と述べ、これまで計画していた年内の初飛行は断念した。
一方で、納入開始時期は計画通り2020年を堅持する姿勢を示した。GEと協力し、試験スケジュールの遅延回復を目指す。
日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、777-300ERの後継機として777-9を20機確定発注しており、2021年度から受領する見通し。
現行の777については、年内の引き渡しは1カ月あたり約3.5機になる見込み。中型機の767は貨物機の受注が好調なことから、2020年には生産レートを現在の月産2.5機から3機に引き上げる。
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ボーイング・ジャパン
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