7月17日午後4時すぎ、全日本空輸(ANA/NH)の伊丹発羽田行きNH30便(ボーイング787-8型機、登録記号JA819A)が、羽田空港に緊急着陸した。乗客267人(幼児5人含む)と乗員9人にけがはなかった。
NH30便は、伊丹を定刻より2分早い午後2時58分に出発。着陸態勢に入った午後4時6分ごろ、エンジンオイル漏れの可能性を示す表示がコックピットに表示されたため、2基あるエンジンのうち、疑いがある右側の第2エンジンを停止し、機長が着陸時に優先権がある緊急着陸を管制官に宣言した。
同便は着陸後、午後4時38分に62番スポット(駐機場)へ自走して到着した。ANAによると、到着後に第2エンジンを調べたところ、エンジンオイル漏れが確認され、原因を調査しているという。当該機は17日に、羽田発広島行きNH673便と折り返しの羽田行きNH676便、羽田発伊丹行きNH25便に使用されており、NH30便は4便目の運航だった。
ANAでは、今月11日にも緊急着陸が発生。香港発中部行きNH876便の737-700(JA03AN)の左側にある第1エンジンが停止し、福岡空港へ緊急着陸した。乗客乗員53人にけがはなかった。ANAはエンジンを分解し、原因を調べる。
787も737もエンジンが2基ある双発機で、1基が停止しても一定時間は飛行できる構造になっており、パイロットもこれに対処する訓練を受けている。
関連リンク
全日本空輸
・18年度上期、航空事故6件と重大インシデント2件 国交省(19年1月25日)
・17年度、航空事故2件と重大インシデント5件 国交省(18年7月18日)