エアバス, エアライン, 機体 — 2019年7月13日 21:14 JST

ピーチへの移管初号機“再来日” バニラのA320、年度内に12機改修へ

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)はバニラエア(VNL/JW)との統合に向け、バニラの路線移管を進めている。バニラが保有するエアバスA320型機15機のうち12機をピーチ仕様に改修する。7月13日夜には、改修初号機となるA320(登録記号F-WHUE、予定登録記号JA04VA、MSN6257)が関西空港に到着した。2019年度中に改修を進め、36機体制を構築する。

関空に到着したバニラからの移管初号機となったピーチのA320=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
3カ月ぶりに“再来日”
バニラ最終日は10月26日

3カ月ぶりに“再来日”

 改修初号機となる同機は4月12日にバニラが拠点とする成田空港を離れ、マレーシアでの改修先に向かった。機体はクアラルンプールにあるエアバス・グループ系の整備会社セパン・エアクラフト・エンジニアリングに到着後、操縦席のアビオニクスをピーチ仕様に統一。客室内もピーチのものに改修したほか、現地でピーチのデザインに塗り替えた。

 機体は改修時にエアバス所属となるため、フランス国籍で登録。関空着後に日本で再登録し、以前と同じ登録記号「JA04VA」を使用する。

 7月13日の到着便は機体製造番号にちなみ、AIB6257便として運航した。現地時間午前11時45分にクアラルンプールを出発し、午後7時27分に関空へ到着。約3カ月ぶりに“再来日”した。

 ピーチの機材には翼端の「シャークレット」を装備していなかったが、バニラの16号機として発注されていた機材をピーチの24号機(JA824P)として受領したことによりシャークレット装備機の導入を開始。JA04VAにもシャークレットを備えており、装備機は2機となった。

 バニラはJA04VAを含め、15機を保有している。このうち改修対象となる機体は12機で、残りの3機は返却を予定する。改修には1機につき2カ月半程度かかる見通しで、段階的に改修を進める。改修終了は年度内を見込む。

 ピーチの機材は現在25機。6月10日には初の退役機となるピーチ向け初号機(A320、旧登録記号JA801P)が関空を離れた。年内は旧JA801P同様、数機の退役を予定している。

関空に到着したバニラからの移管初号機となったピーチのA320=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

バニラ最終日は10月26日

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下に属するバニラは、今年の夏ダイヤが終了する10月26日で運航を終了。同じくANAHD傘下のピーチと統合する。機材のほか、路線も統合を進める。

 3月30日に終了した2018年冬ダイヤでは、バニラは国内線7路線と国際線6路線の計13路線を運航。このうち成田-函館線と那覇-石垣線の国内2路線と、成田-香港線の国際1路線を廃止し、残りの国内・国際5路線ずつ計10路線を段階的にピーチへ移管している。

 6月1日には、初の移管路線となる成田-那覇線を再就航。同路線はバニラが前日の5月31日まで運航していたほか、ピーチも2017年3月25日まで運航しており、ピーチとしては2年3カ月ぶりの再就航となった。

*写真は8枚。

関空に到着するバニラからの移管初号機となったピーチのA320=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

関空に到着したバニラからの移管初号機となったピーチのA320=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

関空に到着したバニラからの移管初号機となったピーチのA320=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

前脚付近に登録記号の一部を記載するバニラからの移管初号機となったピーチのA320=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

翼端にシャークレットを備えるバニラからの移管初号機となったピーチのA320=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

バニラからの移管初号機となったピーチのA320に備える翼端のシャークレット=19年7月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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