航空機内装品大手のジャムコ(7408)は、KLMオランダ航空(KLM/KL)が6月30日に初受領したボーイング787-10型機(登録記号PH-BKA)の機内写真を7月11日に公開した。ビジネスクラスに同社製シート「Venture」を初めて採用した機体で、8機の787-10に搭載される。
Ventureはフルフラットになるビジネスクラスのシートで、18.5インチの個人モニターを装備。シートを斜めに配置する「ヘリンボーン配列」で、全席から通路へアクセスできるようにした。これまでのジャムコ製ビジネスクラスシートと比べ、コンポジットを用いた一体成型により部品点数を45%削減したという。2017年にハンブルクで開かれた展示会「エアクラフト・インテリア・エキスポ」で、お披露目した。KLMの787-10は、1機あたり38席搭載する。
KLMを傘下に持つエールフランス-KLMグループは、787-10を2022年までに15機受領する予定。ジャムコは1988年に747-400用ギャレー(厨房設備)をKLMに納入したことを皮切りに、KLMのワイドボディー機はすべてジャムコ製ギャレーを採用している。
今回KLMが受領した787-10は、7月2日に就航。100周年を記念した特別塗装機で、アムステルダム-キリマンジャロ線、ダルエスサラーム線に投入している。
787-10は、787ファミリーで3機種目となる超長胴型。長胴型である787-9の胴体を5.5メートル延長したもので、全長は787最長の68メートルとなり、設計と部品は787-9と95%共通している。最終組立は、米サウスカロライナ州のチャールストン工場で行われている。
関連リンク
ジャムコ
ジャムコ
・KLMオランダ航空、787-10ビジネスにジャムコ製シート(18年4月11日)
・ジャムコ、787向けビジネスクラスシート開発(17年4月5日)
787-10
・A380と同じ新フルフラットシート 写真特集・ANA 787-10(ビジネスクラス編)(19年4月27日)
・隣り合うベッドになる中央席 写真特集・シンガポール航空787-10 日本初公開(ビジネスクラス編)(18年4月10日)
・シンガポール航空、787-10公開 新シート採用、5月に関空就航(18年3月28日)
・ボーイング、787-10をシンガポール航空へ初納入 関空へ5月就航(18年3月26日)
・シンガポール航空の787-10、5月3日に関空初便(18年2月1日)
・787-10試験機の機内 写真特集・パリ航空ショー2017(1)(17年7月5日)
・ボーイング、787-10の初飛行成功 超長胴型、ANAも発注(17年4月1日)
・ボーイング、787-10をローンチ 18年引き渡し開始(13年6月18日)