エアバスは現地時間3月20日、アメリカン航空(AAL)が保有するA320ファミリー全機に、エアバスが開発した滑走路オーバーラン防止装置(ROPS)を導入すると発表した。
ROPSは2009年10月に欧州航空安全局(EASA)から承認され、現在運航中と受注したA380の約70%に装備。開発中のA350 XWBでは標準装備となり、今年後半にはこのタイプの認証を取得し、A320ファミリーを皮切りに現行の全エアバス機で装備可能となる。
エアバスによると、滑走路でのオーバーランは近年、民間航空機の機体損傷の主要因となっているという。エアバスが特許を持つROPSでは、リアルタイムに飛行中の状況を分析し、滑走路上での停止距離を計算。分析には滑走路の地形や状態、航空機の重量や構成、風や温度などの要素を取り入れる。これにより、パイロットがゴーアラウンド(着陸復行)を決断する際の支援が行えるとしている。