日本航空(JAL/JL、9201)グループで那覇空港を拠点とする日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)は6月8日、同日の羽田発宮古行きNU021便(ボーイング737-800型機、登録記号JA03RK)に乗務予定の機長から、乗務前のアルコール検査で規定値を超えるアルコール濃度が検出されたと発表した。代わりのパイロットを手配できず、同便と後続の宮古発那覇行きNU556便の計2便が欠航した。
JTAによると、機長が羽田へ出頭時に検知機を使い、8日午前6時25分ごろにアルコール検査を第三者立ち会いの下で実施したところ、基準値0.00mg/lを超える0.18mg/lが検出された。社内規定に基づいて検査をさらに2回実施したが、2回目0.18mg/l、3回目0.17mg/lと、いずれも基準値を超えた。
機長は会社に対し、前日7日の外食時に午後1時から出頭時刻の12時間前にあたる午後5時30分まで、ビール中ジョッキ(500ml)を2杯、日本酒4合を飲んだと説明している。JTAは引き続き調査を実施するという。
欠航となった羽田を午前6時40分に出発予定だったNU021便には乗客164人(幼児2人含む)が、宮古を午前10時20分発予定のNU556便には117人(幼児なし)が搭乗予定で、合わせて281人に影響が出た。
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日本トランスオーシャン航空
日本航空
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