日本航空(JAL/JL、9201)向けエアバスA350 XWBの初号機(A350-900、登録記号JA01XJ)が、6月の引き渡しに向けて仏トゥールーズでの作業が大詰めを迎えている。
JALは2013年10月7日に、A350 XWBを最大56機導入すると発表。確定発注は標準型のA350-900が18機、長胴型のA350-1000が13機の計31機で、このほかにオプション(仮発注)で25機購入する契約を締結した。ボーイング777型機の後継機で、A350-900は主に国内線用777-200の、A350-1000は長距離国際線用777-300ERの後継となる。
最初に導入するA350-900は、初号機から3号機までが特別塗装機。機体後部にA350のロゴを大きく描き、初号機は“挑戦”を示す「レッド」、2号機(JA02XJ)は“革新”の「シルバー」、3号機(JA03XJ)は“エコ”の「グリーン」を採用した。翼端はいずれもJALのシンボルカラーである赤を配した。エンジンは英ロールス・ロイス製トレントXWBを搭載する。
座席数は3クラス369席で、ファーストクラスが12席(2-2-2席配列)、クラスJが94席(2-4-2席)、普通席が263席(3-3-3席)。置き換え対象となる777-200(3クラス375席:ファースト14席、クラスJ 82席、普通席279席)と比べると、ファーストは2席減、クラスJは12席増、普通席が16席減となり、全体では6席減る。
いずれも新シートを導入。全席に電源コンセントと充電用USB端子、個人用画面を備え、機内インターネット接続「JAL Wi-Fiサービス」を無料で提供する。
初号機は現地時間5月17日に初飛行に成功。22日はトゥールーズの駐機場で、ほかの航空会社向けの機体とともに作業が行われていた。
JALは6月に初号機を受領後、慣熟飛行などの就航準備を進める。9月1日から羽田-福岡線に就航を予定しており、その後は札幌(新千歳)線や那覇線など、777-200で現在運航している国内線の幹線に投入を予定している。
*初号機受領と出発の記事はこちら。
9月の運航スケジュール
羽田→福岡
JL303 羽田(06:15)→福岡(08:05)
JL317 羽田(12:10)→福岡(14:00)
JL329 羽田(18:10)→福岡(20:00)
*9月1日はJL303を777-200で運航
福岡→羽田
JL306 福岡(09:00)→羽田(10:35)
JL318 福岡(15:00)→羽田(16:40)
JL332 福岡(21:00)→羽田(22:40)
*9月1日はJL306を777-200で運航
関連リンク
A350就航記念特別サイト(JAL)
トゥールーズで受領し羽田へ
・JAL、A350初号機受領し羽田へ 植木会長「6年前の決断正しかった」(19年6月13日)
JALのA350
・JALのA350、初飛行成功 6月受領へ(19年5月17日)
・JALのA350ロールアウト 9月から羽田-福岡線(19年4月30日)
・A350、日本で型式証明取得 JAL、6月初号機受領へ(19年4月11日)
・JALのA350、羽田-福岡線に9月1日就航 3号機まで特別塗装(19年4月4日)
・JALのA350、那覇に20年1月にも就航へ 777置き換え(19年2月5日)
・JALのA350、羽田-福岡9月就航 787国内線仕様は秋にも(19年1月23日)
・JAL、A350を6月受領へ 夏から国内線投入、パリ航空ショー出展か(19年1月1日)
・JAL、A350国内線仕様に個人画面と電源 中期計画ローリングプラン(18年3月1日)
・JAL植木社長「総額見て手が震えた」 次世代旗艦機A350-1000、日本初飛来(18年2月15日)
・エアバスとJAL、A350-1000お披露目 植木社長「長距離国際線の後継機」(18年2月14日)
・日航、A350で777置き換え 777X採用ならず(13年10月7日)
飛行試験機の搭乗記
・「静かで快適」は本当? エアバスA350に乗ってみた(14年11月21日)
現行JALスカイネクストの777
・黒と赤のコントラストが印象的 写真特集・全クラス本革のJALスカイネクスト(14年5月28日)
・JAL、本革シートの国内線新仕様機 あすから福岡線就航(14年5月27日)