ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)は4月17日、成田-庄内線を8月1日に開設すると発表した。双方の往来拡大のほか、成田を経由した訪日客の送客などを狙う。ジェットスター初の東北就航で、山形へのLCC乗り入れも初めてとなる。
—記事の概要—
・庄内午後発着
・片岡社長「ビジネス需要も期待」
・県知事「利用客増で活性化」
庄内午後発着
1日1往復運航で、エアバスA320型機(1クラス180席)を投入する。運航スケジュールは、庄内行きGK777便は成田を午後1時に出発し、午後2時5分に到着。折り返しの成田行きGK776便は、午後2時50分に庄内を出発し、午後3時55分に着く。
通常の片道運賃は4490円からで、4月18日午前10時に発売する。セール運賃として片道174円で提供し、同日午後3時から500席限定で提供する。
片岡社長「ビジネス需要も期待」
庄内空港近くにある、県の庄内総合支庁で会見したジェットスター・ジャパンの片岡優社長は、同社の客層は大きく3つで、20%が業務渡航、残り40%ずつを観光と家族訪問が占めると説明。これらは庄内線にも当てはまり、しっかりと宣伝すれば観光需要の底上げができるとの展望を語った。また、近隣にはベンチャー企業や出先機関などもあることから、「ビジネス需要も期待できる」と述べた。
現在、庄内空港に乗り入れているのは全日本空輸(ANA/NH)のみで、羽田線を1日4往復運航している。片岡社長は「庄内地区の人口は約40万人。首都圏への需要を考えると、低運賃で新たな需要を創れる」と述べ、近隣の鶴岡市や酒田市を含めた広範囲での航空需要の底上げを狙う姿勢を示した。
庄内就航は、自治体や地元企業が「熱心にご誘致いただいた」(片岡社長)ことから実現した。片岡社長は路線成功のカギを「地元と一体となって新しい航空需要を作ること」と述べ、「長期的に新しいビジネスを作っていけると確信した」と語った。
県知事「利用客増で活性化」
ジェットスターの就航により、庄内空港でのANAの独占が崩れることになる。会見した山形県の吉村美栄子知事は、ANAに対し「利用客を奪うということではなく、庄内空港全体の利用客を増やして、活性化していきたい」と説明したと述べた。
成田-庄内線は、県としても初めてのLCCとなる。吉村知事は、成田を経由して海外からの山形への訪問拡大や、県民への海外渡航拡大など見込み、「利便性向上につながる」と期待を込めた。
運航スケジュール
GK777 成田(13:00)→庄内(14:05)
GK776 庄内(14:50)→成田(15:55)
関連リンク
ジェットスター・ジャパン
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