エアライン, ボーイング, 機体, 解説・コラム — 2019年4月14日 23:12 JST

なぜZIPAIRの787は白なのか JAL初期導入機活用の思惑

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 英語で矢などが素早く飛ぶ様子を表した擬態語「ZIP」を冠する「ZIPAIR(ジップエア)」。日本航空(JAL/JL、9201)が100%出資する国際線中長距離LCCで、2020年就航を目指して準備を進めている。

機体デザインを披露するZIPAIRの西田社長=19年4月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
座席数は約280席
スクートより余裕ある座席配置?
JALと同じ白
初期787は重量問題

座席数は約280席

 成田空港を拠点とするZIPAIRは、成田-バンコク(スワンナプーム)線とソウル(仁川)線の2路線を、東京オリンピック・パラリンピック開催前に就航させる計画を進めている。

都内で披露されたZIPAIRの787-8の模型=19年4月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 欧米路線の開設を視野に入れており、2021年にも米西海岸就航を目指す。787のエンジンが1基停止しても洋上飛行が一定時間可能な認証「ETOPS(イートップス)」を取得するのが、規定の関係で早くて就航1年後であるためだ。LCCとして、アジアから米国本土へ最初に就航することを目標の一つに掲げている。

 機材はJALからリース導入するボーイング787-8型機が2機でスタート。1年に2機ずつ増やし、就航2年で黒字化を目指す。

 座席数はJALの787-8と比べて約1.5倍の280席程度になる見込み。JALの導入2号機(登録記号JA822J)を移籍させる初号機は、今冬にもお披露目する方向で準備を進める。もう1機はJALの導入初号機(JA825J)を使用する。ZIPAIRの西田真吾社長によると、3号機の導入方法は、今後検討を進めるという。

スクートより余裕ある座席配置?

 JALの787-8は2012年4月の就航当時、E01仕様と呼ばれる2クラス186席(ビジネス42席、エコノミー144席)だった。現在はエコノミークラスを増やし、2クラス206席(ビジネス30席、エコノミー176席)としたE03仕様に改修されている。

導入当初のJALの787-8 JA825Jのエコノミークラス=12年3月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今年3月31日に就航した成田-シアトル線には、2クラス186席のE12仕様(ビジネス30席、エコノミー156席)を投入。合計座席数はE01と同じだが、ビジネスクラスにフルフラットシートを採用した3クラス161席のE11仕様(ビジネス38席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー88席)の一部を改修したものだ。

 同じく787を運航するシンガポール航空(SIA/SQ)傘下の中距離LCCであるスクート(TGW/TR)は、787-8の座席数を2クラス329席(スクートビズ18席、エコノミー311席、クルーレストあり)や、2クラス335席(スクートビズ21席、エコノミー314席、クルーレストなし)としている。

 スクートの787は、シートピッチが平均


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