日本航空(JAL/JL、9201)が100%出資する国際線中長距離LCC「ZIPAIR(ジップエア)」の準備会社ZIPAIR Tokyoは4月11日、JALを引受先とする増資を実施した。
今回の増資額は40億2000万円。増資前は資本金と資本準備金が4億9000万円ずつだったが増資後はそれぞれ25億円となり、合わせて50億円になった。株主構成は、増資後もJALが100%出資で変更はない。
ZIPAIR Tokyoは増資の目的について、「今後の事業計画を遂行する上で、必要な資金の調達」と説明している。
ZIPAIRは成田空港を拠点とし、当初の機材はJALからリース導入するボーイング787-8型機が2機。成田-バンコク(スワンナプーム)線とソウル(仁川)線の2路線を、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催前に就航させる計画を進めていく。早ければ2021年にも米西海岸への乗り入れを目指し、就航2年後の黒字化を目標に掲げている。
11日には、機体デザインと制服を発表。座席数はJALの787-8と比べて約1.5倍の280席程度になる見込み。初号機(登録記号JA822J)は、今冬にもお披露目する方向で準備を進める。もう1機はJALの導入初号機(JA825J)を使用する。
西田真吾社長によると、増資は就航前にもう一度実施する可能性もあるという。「3号機の調達方法などによる」(西田社長)と語った。
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ZIPAIR Tokyo
日本航空
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