SPRING(春秋航空日本、SJO/IJ)は4月10日、成田-寧波線を25日に開設すると発表した。週4往復で、5路線目の国際線となる。
—記事の概要—
・週4往復でスタート
・着陸料割引活用で黒字化へ
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週4往復でスタート
成田-寧波線の運航日は火曜と木曜、金曜、日曜で、運航スケジュールは寧波行きIJ101便が成田を午前8時30分に出発し、午前10時50分着。成田行きIJ102便は午前11時50分に寧波を出発して、午後3時50分に到着する。
運賃は片道5100円(税込)からで、15日正午までは同3999円のセールを実施する。
SPRINGによると、寧波は中国東部にある浙江省の副省級市で、同省の経済中心地。人口約820万人の港湾都市で、唐や宋、明、清の時代に中国の海外貿易の玄関口として栄えた。室町時代の「日明貿易」も寧波が中心となり、歴史的な名所も数多くあるという。
中国で初めて人工知能を導入した都市で、中国政府が掲げる産業政策「中国製造2025」の指定都市。一人当たりのGDPが高く、訪日の潜在需要が高い地域で、週4往復で就航後、将来的にデイリー(週7往復)化を目指す。
同社はボーイング737-800型機(1クラス189席)を6機保有。現在は5機で国内線3路線と国際線4路線の計7路線を運航しており、寧波線就航で6機すべてを投入する体制になる。
着陸料割引活用で黒字化へ
成田-寧波線は、成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)が4月1日から導入した航空会社への新規就航インセンティブ制度「朝発ボーナス」の国際線適用第1号。朝発ボーナスは、国際線の場合は午前6時から午前8時59分発、国内線は午前6時から午前7時59分発の新規就航便を対象にした着陸料の割引制度で、成田として新規路線であれば3年間無料、航空会社として新路線であれば3年間半額にする。
NAAによると、SPRINGが3年間737-800で毎日運航した場合、約1億5000万円の運航コスト削減につながるという。
春秋航空日本の王煒(ワン・ウェイ)会長は、「成田の機能強化を活用することで、お求めやすい価格を実現できる」と、空港との連携で低価格を実現していく考えを示した。
同社はまた、10日からブランド名を「SPRING(スプリング)」に変更すると発表。機体やチェックインカウンターなどで使用するロゴを順次刷新していくとともに、ウェブサイトもリニューアルした。
2014年8月1日に就航したSPRINGは、体制の立て直しを進めており、社長には日本航空(JAL/JL、9201)のパイロット出身の樫原利幸氏が2018年3月に就任した。6月からはJALと整備子会社JALエンジニアリング(JALEC)へ航空機の管理を含む包括的な整備業務委託を始めており、2019-2021年度の中期事業計画では最終年度で黒字化を目指す。
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SPRING
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