全日本空輸(ANA/NH)は4月6日、成田-ホノルル線に5月から投入するエアバスA380型機の初号機(登録記号JA381A)の慣熟飛行を、成田-関西間で国内で初めて実施した。
ANAのA380は、初号機が現地時間3月20日に仏トゥールーズで引き渡され、成田には翌21日に到着した。ANAを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、A380の新造機3機を発注しており、すべて成田-ホノルル線に投入する。初号機が週3往復で5月24日に就航後、7月1日から2号機(JA382A)を投入し、週10往復に拡大。最後の3号機(JA383A)は、2020年度に受領を計画している。
座席数は4クラス520席で、ANAのホノルル線では初のファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席、エコノミーが383席。エンジンはロールス・ロイス製トレント900を採用した。Wi-Fiを使った機内インターネット接続サービスや電源コンセントなども備える。
シートは、A380と就航時期が近いボーイング787-10型機の初号機(登録記号JA900A)とほぼ同じになる。787-10のビジネスクラスとプレミアムエコノミーは、A380と同じシートを同機に合わせた配列で採用し、エコノミークラスは別メーカーで同タイプのシートを採用した。
「空飛ぶウミガメ」の意味を持つ「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」と名付け、全機にハワイの空と海、夕陽をイメージした特別塗装を施す。初号機が青(ANAブルー)、2号機が深緑(エメラルドグリーン)、3号機がオレンジ(サンセットオレンジ)と、1機ごとに色が異なるデザインが採用され、2号機は3月29日に塗装を行った独ハンブルクでロールアウトしている。
6日の慣熟飛行は、成田-関西間で1往復実施。関西行きNH9121便が成田を午前8時59分に出発。午前9時11分に離陸し、関西空港には午前10時34分に着陸して同45分に到着した。
復路の成田行きNH9122便は、午後0時5分に関空を出発して同29分に離陸。午後1時36分に成田へ着陸し、同45分に到着した。
ANAでは今後も5月の就航に向け、慣熟飛行などの準備を進めていく。
4月6日の慣熟飛行
NH9121 成田(08:59)→関西(10:45)
NH9122 関西(12:05)→成田(13:45)
関連リンク
#hawaii24(ANAの特設サイト)
全日本空輸
Airbus
エアバス・ジャパン
2号機お披露目
・ANAのA380、深緑の2号機お披露目 7月就航(19年3月30日)
成田へ初号機到着
・ANA、A380「フライング・ホヌ」成田到着 片野坂社長「乗った瞬間ハワイ感じられる」(19年3月21日)
トゥールーズでデリバリー
・ANAのA380、トゥールーズ離陸 成田へ(19年3月21日)
・ANA、A380初受領 総2階建て、5月から成田-ホノルル線(19年3月21日)
ANAのA380
・ANA、A380お披露目 空飛ぶウミガメ、ハンブルクでロールアウト(18年12月13日)
・ANAのA380、成田-ホノルル19年5月就航 7月に2号機(18年11月27日)
・ANAのA380、初飛行成功 ハンブルクで塗装へ(18年9月18日)
・ANAのA380、最終組立工場からロールアウト(18年8月31日)
・ANA、A380を19年3月受領 空飛ぶウミガメ、個室ファーストクラスでハワイへ(18年4月27日)
・ANAのA380、デザインは「空飛ぶウミガメ」 成田-ホノルル19年就航(17年3月6日)
・ANA、A380を3機正式発注 ホノルル線に18年度以降(16年1月29日)
・なぜANAはハワイにA380を導入するのか 特集・A380はゲームチェンジャーか(16年1月5日)
・ANAがA380導入!? 特集・スカイマーク”官邸主導”再建(後編)(15年8月6日)
写真特集・ANAフライング・ホヌ初号機
・日本初のA380お披露目(18年12月17日)
特集・ANA A380のシート
カウチ・エコノミー編 綾瀬はるか「奥行きあり、くつろげそう」(18年12月1日)
ビジネスクラス編 フルフラットのペアシート(18年12月2日)
ファーストクラス編 個室席はジャムコ製(18年12月3日)
羽田は就航不可
・なぜA380は羽田に就航できないのか 特集・訪日4000万人達成を考える(17年7月20日)
・【スクープ】ANA、A380を成田投入へ 羽田就航見送り、ホノルル線(16年10月24日)
生産終了へ
・A380、2021年に生産終了へ エミレーツ航空、39機キャンセル(19年2月14日)
・カンタス航空、A380残り8機キャンセル 既存機は運航継続(19年2月8日)
・エールフランス航空、A380半減検討 仏紙報道(18年11月26日)
・エアバス、A380生産中止を示唆 明暗握るエミレーツ(18年1月16日)
・エアバス、A380減産へ 18年から月産1機、損益分岐点は到達(16年7月14日)