ボーイングは現地時間3月13日、次世代大型機777X(777-9、登録記号N779XW)をシアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目した。10日にエチオピア航空(ETH/ET)の737 MAX 8(登録記号ET-AVJ)が墜落し、乗客乗員157人全員が亡くなったことを受け、13日のロールアウト(完成披露)式典は取りやめになった。
777Xはメーカー標準座席数が3クラス350-375席の777-8と、400-425席の777-9の2機種で構成。航続距離は777-8が8700海里(1万6110キロ)、777-9は7600海里(1万4075キロ)を計画している。日本の製造分担割合は、現行の777と同じ主要構造部位の約21%となる。
エンジンは、米GE製GE9Xを2基搭載。翼は炭素繊維複合材を用いて軽量化するとともに、777の主翼よりも長くなることから、翼端を折りたためるようにして、777が現在乗り入れている空港に就航できるようにする。生産は2017年に開始し、初飛行は今年、初納入は2020年を予定している。
ボーイングの受注リストによると、2月末時点の確定受注は2機種合わせて326機。2月28日に、英IAG(インターナショナル・エアラインズ・グループ)が傘下のブリティッシュ・エアウェイズ(BAW/BA)向けに最大42機購入する方針を発表したことで、受注とコミットメントの獲得数は、8顧客から358機となった。
日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、777-9を20機確定発注しており、2021年度から受領する見通し。
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