企業, 空港 — 2019年2月20日 15:07 JST

京急、空港線の加算運賃引き下げ 10月から

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 京浜急行電鉄(9006)は、京急蒲田と羽田空港を結ぶ空港線の一部区間に適用している「加算運賃」を、10月1日から引き下げる。設備投資額などの回収が順調に進んでいることから、引き下げを決めた。

空港線の加算運賃を10月から引き下げる京急=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 加算運賃は、空港線の天空橋-羽田空港国内線ターミナル駅間と、ほかの区間をまたがって乗車する場合に適用するもので、基本運賃に上乗せしている。京急によると、同路線の延伸工事や輸送力増強工事にかかった投資の回収が進んでいることが、引き下げの要因だという。

 現在の加算運賃は大人ひとり片道170円で、改定後は50円(120円引き下げ)にする。通勤定期1カ月の場合、現行の加算運賃6220円が1830円(4390円引き下げ)、通学定期1カ月の場合は現行の2030円が600円(1430円引き下げ)になる。このほかに乗車区間の基本運賃が必要になる。

 また、加算運賃の引き下げに伴い、20-30円の割引を適用する「特定運賃」を一部廃止。対象区間は、羽田空港国内線ターミナル駅および羽田空港国際線ターミナル駅と、穴守稲荷駅、大鳥居駅、糀谷駅、京急蒲田駅各駅の相互間となる。

 羽田国内線ターミナルと京急蒲田間の場合、基本運賃と加算運賃を合わせた現行のICカード運賃は大人ひとり片道335円で、改定後は245円(90円引き下げ)。特定運賃の廃止に伴い、基本運賃だけを見ると現行の165円から195円に30円引き上げになるが、加算運賃の引き下げにより、現在よりも乗客が支払う運賃は安くなる。

 東京都心と羽田空港を結ぶ鉄道の動きでは、JR東日本(東日本旅客鉄道、9020)が2029年度の開業を目指す新路線「羽田空港アクセス線」を計画。5-6月に東京駅方面と結ぶ「東山手ルート」の環境影響評価に着手するなど、競争激化が見込まれる。

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