国土交通省航空局(JCAB)が発表した、2018年度上半期の航空事故や重大インシデントの発生状況をまとめた「航空輸送の安全にかかわる情報の中間報告」によると、航空事故は6件、航空事故につながりかねない重大インシデントは2件、安全上のトラブルは479件だった。
—記事の概要—
・航空事故
・重大インシデント
・安全上のトラブル
・事業者別報告件数
・機種別報告件数
航空事故
航空事故は4月に広島県尾道沖と、6月にベトナム・ホーチミンのタンソンニャット国際空港と那覇空港沖、仙台空港の北で計3件、7月に岡南飛行場、8月に宮崎空港の東で、それぞれ発生した。
尾道沖の事故は、4月15日に発生。せとうちSEAPLANESがクエスト・エアクラフト・カンパニーの単発機「KODIAK100(コディアック100)」(登録記号JA02TG)で離着水訓練中に、フロートと胴体を結合する支柱、胴体などを破損した。機長と機長資格を保有するパイロットが搭乗していがた、けがはなかった。
ホーチミンでの事故は、現地時間6月6日に発生。ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のエアージャパン(AJX/NQ)が運航するホーチミン発成田行きNH834便(ボーイング767-300ER型機、JA612A)が離陸前に走行中、誘導路を曲がる際にブレーキをかけたところ、客室乗務員5人がけがをした。成田到着後に病院で検査したところ、うち1人が骨折していた。
那覇空港沖の事故は、6月7日に発生。エクセル航空のユーロコプターAS350B3型機(JA350D)が那覇空港から粟国空港への空輸中、那覇空港の北西約40キロの会場に墜落した。機体は大破し、機長が首と腰を骨折した。
仙台空港北部での事故は、6月24日に発生。日本航空(JAL/JL、9201)の札幌発羽田行きJL514便(777-300、JA8944)が仙台市の北約60キロ上空を飛行中、機体が突然揺れ、客室乗務員1人がけがをした。羽田空港到着後、病院で検査したところ、左足の外くるぶしを骨折しており、全治2カ月と診断された。
岡南飛行場での事故は、7月25日に発生。岡山航空のセスナ172R型機(JA10AZ)が同飛行場の西約1キロを飛行中、鳥と衝突した。同飛行場に到着後、右主翼前縁の外板にへこみが見つかった。
宮崎空港沖の事故は、8月27日に発生。バニラエア(VNL/JW)の関西発奄美大島行きJW873便(エアバスA320型機、JA14VA)が宮崎空港の東約60キロを飛行中、後方乱気流により機体が揺れた。その際に客室乗務員1人が転倒し、尾骨を骨折した。
重大インシデント
重大インシデントは、熊本空港付近と那覇空港で発生した。
熊本空港付近の重大インシデントは、5月24日に発生。JALの熊本発羽田行きJL632便(767-300、JA8980)が離陸後に上昇中、左エンジンにトラブルが発生した。同機は熊本空港に引き返し、タービンブレードとケースの損傷が確認された。
那覇空港での重大インシデントは、6月14日に発生。琉球エアーコミューター(RAC)の宮古発那覇行きRAC804便(ボンバルディアDHC-8-Q400型機、JA84RC)が着陸許可を受けて那覇空港に侵入中、航空自衛隊のF-15戦闘機が滑走路に進入したため、管制官の指示により着陸を中止した。その後、空自機が滑走路を離脱したため、RAC機は那覇空港に着陸した。
安全上のトラブル
479件報告があった「安全上のトラブル」は、「ヒューマンファクター」が
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