日本航空(JAL、9201)は1月1日、初日の出・初富士フライトを実施した。今年で11年目となり、羽田発着便は10年目を迎えた。便名は「2019年1月1日」にちなみ、JL1911便と名付けられた。
機材はボーイング767-300ER型機の国内線仕様機「JALスカイネクスト」(登録記号JA615J、3クラス252席)を使用。窓側席2人分の料金は、ファーストクラスが15万円、クラスJが11万円、普通席は9万2000円と高額ながらも、窓側は発売から30分で完売したという。
搭乗口前では、昨年就任したJALの赤坂祐二社長や、着物姿で同乗する2018年度「ミス日本グランプリ」の市橋礼衣さんと「ミス日本ミス着物」の岡部七子さんとの記念撮影コーナーに、乗客たちが列を作っていた。
出発に先立ち、あいさつした赤坂社長は、昨年後半にパイロットや客室乗務員の飲酒問題が相次いで発覚したことを受け、「信頼回復できるよう安全運航を重ねていく」と誓った。植木義晴会長は社長時代、フライトに同乗していたが、赤坂社長は今年は搭乗せず、見送りと出迎えのみだった。
JL1911便は乗客215人(うち幼児1人、スタッフ・報道関係者含めると247人)と乗員10人(パイロット2人、客室乗務員8人)を乗せ、午前5時46分に第1ターミナル10番スポットを出発。午前6時3分にC滑走路(RWY34R)から離陸した。その後は富士山の北西側にあたる長野県駒ヶ根市上空2万フィート(約6100メートル)を旋回し、初日の出と初富士を左右の窓から交互に鑑賞した。
初日の出の時刻となる午前6時41分ごろから、太陽が富士山の奥から徐々に顔を出すと、乗客はスマートフォンやデジタル一眼レフカメラで御来光を写真に収めていた。
客室乗務員は、8人全員が亥(い)年生まれで縁起を担いだ。うち3人は歴代制服を着用。初代1号(1951年8月から52年9月、デザインは門田稔氏)と6代目(1977年10月から87年12月、森英恵氏)、8代目(1996年10月から2004年3月、稲葉賀惠氏)を着用し、機内サービスをした。操縦は岸大祐機長(祐は旧字体の示偏に右)と安齋惠一郎副操縦士が担当した。
乗客にはおせち風弁当と紅白まんじゅう、升酒が配られた。初日の出の鑑賞後は、JALパックの国内旅行券3万円分や、767の模型などが当たる抽選会が開かれた。
初日の出鑑賞を終えたJL1911便は北東に進路をとり、栃木県日光付近から羽田へ向け南下。茨城県と千葉県の上空を経て、午前7時47分に羽田のA滑走路(RWY34L)に着陸し、午前7時51分に出発時と同じ10番スポットに到着した。
搭乗口には赤坂社長らが並び、初日の出と初富士を楽しんだ乗客を見送った。
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日本航空
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