三菱重工グループの三菱重工航空エンジン(MHIAEL)と米プラット&ホイットニー(PW)は12月13日、三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「MRJ」に搭載される新型エンジン「PW1200G」の国産初号機の組立が完了し、PWの受領試験に合格したと発表した。今後MRJの飛行試験に使用する見通し。
MHIAEL本社工場(愛知県小牧市)にあるPW1200Gの生産ラインは、FAA(米国連邦航空局)によるPWのエンジン組立工場に対する承認を拡大して認可を取得し、量産エンジンの最終組立を進める見通し。
PW1200Gは、PWの独自技術で低燃費や低騒音を特長とする、ギヤード・ターボファン(GTF)を採用。低圧タービンを高速回転させて最適な効率を得る一方、ファンを低速回転させて騒音低減を実現している。
MHIAELは2014年に設立され、本社工場はPW1200Gの最終組立とテストを行う2カ所のうちの一つ。残り1カ所は、加ケベック州ミラベル市にあるPWのミラベルエアロスペースセンターとなる。
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