国際線ターミナルが11月22日に開業した旭川空港。3連休の23日から25日は、オープンを記念したイベントが開かれている。降雪地帯ながら2017年度の就航率が99.5%だったことから、キャッチコピーとして「就航率99%の安心」、呼称として「北海道の真ん中・旭川空港」を掲げる。
空港を管理する旭川市の西川将人市長によると、この呼称は他空港のように航空会社などが空港を案内する時に用いるものとは異なり、旭川空港をPRしていく際に北海道の中央に位置し、各地へアクセスしやすいことを打ち出すために使っていくという。
各地で新たに名付けられた空港の愛称が、利用者に定着しているとは言いがたく、空港名としては従来通り「旭川空港」のままにした。
旭川に初の国際線定期便が就航したのは2006年6月8日で、韓国のアシアナ航空(AAR/OZ)が週4往復で運航するソウル線だった。その後、2012年9月6日から台湾のトランスアジア航空(復興航空、TNA/GE、16年破綻)が週1往復で台北線、2013年6月1日から台湾のエバー航空(EVA/BR)が週3往復で台北線、2014年7月10日から中国東方航空(CES/MU)が週2往復で上海線、翌11日に週5往復で北京線、2015年3月30日から春秋航空(CQH/9C)が週2往復で上海線、今年3月27日からタイガーエア台湾(TTW/IT)が週2往復で台北線を開設した。しかし、11月時点で運航している定期便は、タイガーエア台湾の台北線のみとなっている。
ターミナルを運営する旭川空港ビルの社長も務める西川市長は、「地域の魅力をお伝えし、最初はチャーター便からであっても1便でも多く路線を誘致したい」と意気込みを語った。「中国東方航空や春秋航空はこれまで就航していたので、しっかりアプローチしていきたい。アシアナ航空も季節便なので、就航期間を延ばしていただけるようにPRしたい」と話す。
国際線ターミナル開業とともに、既存の国内線エリアも2019年9月のグランドオープンを目指して改修が進む。西川市長は「国内線LCC誘致も、国際線同様に進めたい」と述べ、現在就航している国内線の増便や季節便の運航期間延長、就航地拡大に意欲を見せた。
国際線ターミナルを最初に利用したのはJALのチャーター便で、ホノルル発旭川行きJL8815便(ボーイング787-8型機、登録番号JA843J)。乗客156人を乗せ、ホノルルを現地時間21日午前9時35分に出発し、旭川には午後1時16分に5番スポット(駐機場)へ到着した。
写真特集・旭川空港国際線ターミナル開業
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旭川空港
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