エアバスは11月6日に、開発中のA330neoのうち、短胴型のA330-800の初飛行を実施する。ツイッターで公表した。現地時間午前10時30分(日本時間同日午後6時30分)に初飛行する。
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A330neoは、現行のA330-200と同サイズのA330-800(標準座席数3クラス257席、最大406席)と、A330-300とサイズが同じA330-900(3クラス287席、最大440席)の2機種で構成。ともにA350 XWBの主翼技術を取り入れ、ロールス・ロイス社製新型エンジンのトレント7000と空力特性の改善で、1座席あたりの燃費を改善する。
主翼は従来の60.3メートルから64メートルに大型化。翼端に装備して燃費を改善する「シャークレット」は、A350の技術を取り入れた。客室はA350のものをベースとし、大型化した手荷物収納棚やLED照明などを採用した新内装「エアスペース」を取り入れる。
航続距離も延び、A330-200の7250海里(1万3450キロ)、A330-300の6350海里(1万1750キロ)に対し、A330-800は7500海里(1万3900キロ)、A330-900は6550海里(1万2130キロ)飛行できる。A330-800と-900は、99%の共通性を持つという。
A330-800は、ハワイアン航空(HAL/HA)がキャンセルしてボーイング787-9型機に乗り換えたことで、今年2月から受注ゼロの状態が続いていた。10月にクウェート航空(KAC/KU)が8機発注したことにより、9カ月ぶりに受注を回復した。飛行試験に用いる初号機(登録番号F-WTTO)は、今年2月にロールアウトしている。
A330-900は、2017年10月29日に飛行試験初号機(MSN1795、F-WTTN)が初飛行に成功。9月26日には、EASA(欧州航空安全局)から型式証明を取得した。
A330-800
・A330-800、初飛行成功 19年に型式証明取得へ(18年11月7日)
・クウェート航空、A330neo発注 A330-800受注回復(18年10月17日)
・A330-800neo、767後継に照準「2番目に市場大きい」(18年5月15日)
・ハワイアン航空、787-9を10機発注へ(18年3月7日)
・ハワイアン航空、A330neoを19年受領開始(16年10月25日)
A330-900
・A330neo、EASAから型式証明 FAAも近日(18年9月27日)
・型式証明取得目前のA330neo 写真特集・ファンボロー航空ショー2018(2)(18年9月1日)
・エアバス、ファンボロー航空ショーで431機受注 匿名顧客の発注目立つ(18年7月20日)
・エアアジアX、A330neoを34機追加発注 100機に(18年7月23日)
・A330neo、型式証明取得へ 5大陸での飛行試験スタート(18年6月19日)