バニラエア、新社長にピーチ井上CEO　統合向け役員体制変更

　ANAホールディングス（ANAHD、9202）は10月23日、傘下LCCのバニラエア（VNL/JW）の新社長に、ピーチ・アビエーション（APJ/MM）の井上慎一CEO（最高経営責任者）が内定したと発表した。副社長には、ピーチの森健明副社長が就く。両氏ともピーチとの兼務で、2019年度中にピーチへの統合を目指す。

バニラエアの新社長に内定したピーチの井上CEO＝PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　11月2日の臨時株主総会で選任予定で、現任の田中龍郎会長と、五島勝也社長は退任する。田中会長の退任後、会長職は置かない。五島社長は退任後、ANAHDに帰任し、コーポレートコミニュケーション室の副室長に就く予定。

　ピーチは現在、バニラ吸収に向けた手続きを進めている。バニラの役員体制変更後には、ANAHDが保有するバニラの全株式の取得を予定している。また、バニラが運航するエアバスA320型機の一部を対象に、2019年3月から塗装や内装の改修を進め、7月からピーチの機材として運航を始める。

　ANAHDは今年3月22日に、ピーチとバニラの統合を発表。アジア諸国の中距離国際線LCCが成功するなど、競争環境が激化していることから、競争力のあるピーチを軸に一本化する。また、ピーチの本社機能のうち一部を首都圏に移し、採用競争力やマーケティングを強化する。

　11月2日付の役員体制は下記の通り（役職、担当業務、氏名の順で敬称略）。

取締役
代表取締役 社長（新任）
兼務：ピーチ・アビエーション 代表取締役 CEO
井上 慎一

取締役 副社長（新任）
兼務：ピーチ・アビエーション 取締役 副社長
森 健明

常務取締役
オペレーション本部長 兼 インフライトサービス部長
猪木 康正

取締役
運航部長
兼務：ピーチ・アビエーション 運航本部 副本部長
木村 敏也

取締役
整備部長
髙橋 正尚

取締役
総務部長
竹内 健

取締役
兼務：ANAホールディングス グループ経営戦略室 経営企画部 部長
峯口 秀喜

取締役
兼務：全日本空輸 執行役員 兼 ANA成田エアポートサービス 代表取締役 社長
石田 洋平

監査役
監査役
兼務：ANA中部空港 監査役
辻岡 裕

監査役
兼務：ANAホールディングス 監査役 兼 全日本空輸 監査役
殿元 清司

関連リンク
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ピーチ・アビエーション
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・ピーチ井上CEO「バニラ統合でアジアけん引」　ANAHD株主総会（18年6月28日）
・ANA、ピーチへ路線移管せず　平子社長「根底覆すことになる」（18年3月31日）
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