日本航空(JAL/JL、9201)は9月26日、成田-シアトル線を2019年3月31日に開設すると発表した。週7往復(1日1往復)のデイリー運航で、機材はボーイング787-8型機の新2クラス仕様機を投入し、アジアと北米の接続需要を取り込む。また、シアトルを拠点とするアラスカ航空(ASA/AS)とのコードシェア提携を強化する。
—記事の概要—
・北米とアジア接続取り込む
・アラスカ提携で利便性向上
北米とアジア接続取り込む
JALの赤坂祐二社長は、「シアトルには1992年まで就航しており、27年ぶりの再開。アラスカ航空との提携も拡大し、シアトルから56地点(空港)を結ぶ」と述べた。
シアトルは北米でロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、ラスベガスに次ぎ、5番目に需要が多い都市だという。JALの北米西海岸路線として、シアトル線は6路線目になる。
運航スケジュールは、シアトル行きJL068便が成田を午後6時に出発し、同日午前11時着。成田行きJL067便は午後2時20分にシアトルを出発し、翌日午後4時30分に到着する。
路線統括本部長の菊山英樹専務は、「シアトルにはマイクロソフトやアマゾンなど、時代の最先端企業が本拠を構えるほか、米国に飛ぶには(北に位置しているので)日本から近い。成田の夕方時間帯に発着するので、東南アジアとの接続需要を取り込みたい」と語った。
機材は787-8で、ビジネスクラスにフルフラットシートを採用した「スカイスイート787」(SS8)の新2クラス機。既存の3クラス161席仕様(ビジネス38席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー88席)から1列7席のプレエコをなくし、ビジネスとエコノミーの2クラス構成に一部機材を改修する。エコノミーは、現在ではJALのみになった1列8席仕様を維持し、同9席の他社と快適性で差別化を図る。
アラスカ提携で利便性向上
JALとアラスカ航空は、2016年6月29日からコードシェアを開始。現在ロサンゼルスやサンフランシスコを中心にコードシェアを行う18空港に、シアトルからの38空港が加わり、2019年3月31日からは計56空港に増える。
JALは北米路線で、アメリカン航空(AAL/AA)と共同事業(JV)を展開しており、シアトル線も対象になる。菊山専務は「サンフランシスコやロサンゼルスでアメリカン航空に乗り継げるが、地点数は特に北西部をカバーし切れていない。アラスカ航空は北西部で最大の路線規模だ」と、乗り継ぎ利便性が高まると説明する。
「アラスカ航空とはコードシェアだけではなくマイル提携もしており、シアトルからアラスカのマイル会員の方が訪日する需要も期待している」(菊山専務)と語った。
JALによると、シアトルへ同社が最初に乗り入れた便は、1983年4月1日に就航したシアトル経由の成田-シカゴ線で、1992年10月末にシアトルから撤退。就航当時の機材はボーイング747LRで、週3往復の運航だったという。
運航スケジュール
JL068 成田(18:00)→シアトル(11:00)
JL067 シアトル(14:20)→成田(翌日16:30)
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