台風21号の影響で閉鎖されていた関西空港第1ターミナル(T1)北エリアで9月20日午後7時すぎ、立入禁止の仕切りが外され、利用者も通行できるようになった。21日から北エリアの国際線発着が再開となり、14日に再開している国際線南エリアと国内線エリアと合わせ、T1の旅客施設は一通り利用できるようになる。現在は仮復旧した部分が多いため、今後は本格復旧などが課題となる。
*再開当日の記事はこちら
20日午後7時すぎ、関空を運営する関西エアポート(KAP)の社員が、T1北エリアに残った最後の仕切りを撤去。利用者も北エリアを通れるようになった。T1北エリアから最初に出発するのは、21日午前7時発の香港航空(CRK/HX)香港行きHX617便で、南エリアでの暫定運航から本来の北エリアに戻る。
北エリアでこれまで閉鎖されていた、AからDまでのカウンターのうち、大韓航空(KAL/KE)が利用するBカウンターと、キャセイパシフィック航空(CPA/CX)が使うCカウンターでは、20日は係員が案内の看板を準備するなど、再開に向けた準備が進んでいた。
KAPによると、20日はT1の国際線が36社61便123発着で、夏ダイヤピーク時の便数と比べて39%、T1の国内線は6社38便77発着で同90%となっている。一方、LCCのピーチ・アビエーション(APJ/MM)と春秋航空(CQH/9C)が乗り入れる第2ターミナル(T2)は、すでに100%の便数に回復済み。関空全体では、20日はピーク時の便数の57%にあたる136便274発着となった。
21日は、T1の国際線は52社153便311発着と、ピーク時の98%まで戻る見通し。T1の国内線も6社42便84発着で、98%の水準となる見込み。関空全体で見ると、99%にあたる233便471発着となる見通し。
国際貨物便は、20日は71%にあたる4社15便30発着が運航。21日は86%となる7社18便36発着になるとみられる。
また、店舗については183店中、21日は178店が営業できる状態になるという。今後は、電源設備など利用者からは見えない施設の裏側は、暫定的に使用できるよう仮復旧した部分もあるため、今後は完全復旧を目指して作業を進めていく。
関連リンク
関西国際空港
旅客ターミナルすべて運用再開
・関空、1タミ全面再開 北側初便は香港航空(18年9月21日)
連絡橋
・関空連絡橋、タクシー・ハイヤーも通行可 21日から(18年9月20日)
・関空連絡橋、ゴールデンウイークに完全復旧へ(18年9月18日)
21日から通常運航
・関空便、21日から通常運航へ ANAとJAL(18年9月18日)
当紙編集長が寄稿
・関空冠水で考える…空港民営化は万能薬なのか(日経ビジネスオンライン連載 18年9月20日)
・[雑誌]「関空の台風被害は人災」週刊エコノミスト 18年9月25日号(18年9月18日)
18日始発から鉄道再開
・関空の鉄道、18日始発から再開 計画より3日前倒し(18年9月15日)
1タミ南側再開
・関空、1タミ南側とA滑走路再開 北側は21日復旧(18年9月14日)
7日から暫定運用
・関空、国内線から再開 ピーチ新潟行きが初便(18年9月7日)