エアライン, 空港 — 2018年9月13日 09:01 JST

関空、1タミ南側復旧へ 伊丹・神戸は国際線も受入

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 関西空港を運営する関西エアポート(KAP)は9月12日夜、台風21号で冠水した第1ターミナル(T1)について、照明設備や空調、エレベーターなどは14日ごろにおおむね復旧する見込みであることを明らかにした。タンカーが衝突して損傷した関空の連絡橋も、12日から橋桁の撤去作業が始まった。また、伊丹空港と神戸空港の地元自治体は12日、関空復旧まで国内線と国際線の一部便を受け入れる姿勢を示した。

*運用再開当日の記事はこちら

復旧作業が進む関空第1ターミナル国際線出発階=18年9月12日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

関空連絡橋の橋桁を撤去するクレーン船=18年9月12日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

 KAPによると、照明はターミナル中央北側を除いて復旧の目途が立った。防災設備は13日に安全確認を実施し、空調やエレベーターなどは14日の再開に向け、試運転を実施していく。

 T1南側については、15ある国際線用スポット(駐機場)が11日時点ですべて復旧する見通しが立ち、中央の国内線11スポットもすべて復旧する。残る北側の国際線15スポットは、復旧作業が続いている。

 手荷物の搬送に使うコンベヤーも、南側は出発・到着ともに使用可能で、北側は復旧作業中となっている。給油施設も復旧が進み、13日に消防の安全確認を実施する。また、冠水したA滑走路は10日夕方時点で排水が終わり、清掃もほぼ完了した。成田国際空港会社(NAA)によると、成田から作業に加わったスイーパー(路面清掃車)は、すでに帰還したという。

 タンカーが衝突して損傷した連絡橋も、12日からクレーン船による橋桁の撤去作業がスタート。14日には作業を終える見通しで、鉄道の運行再開は当初より1週間前倒しとなり、月内を目指す。関空へ乗り入れているJR西日本と南海電鉄は現在、対岸でもっとも関空側に位置する「りんくうタウン駅」までの運行。同駅と関空間は、臨時シャトルバスが結んでいる。

 14日の暫定運用に向けた準備は整いつつあるものの、完全復旧には時間がかかる見通し。伊丹空港の周辺自治体で構成する「大阪国際空港周辺都市対策協議会(10市協)」と、神戸市は12日、関空復旧まで国内線と国際線の一部便について、受け入れを認める姿勢を示した。両空港とも国際線を含めた受け入れで、伊丹が1日20往復40便、神戸が同15往復30便で、合わせて1日70便の規模になる。

 関空の発着便は、7日に国内線の、8日に国際線の一部が運航を再開。12日は、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)が国内線2路線を再開した。

復旧作業が進む関空第1ターミナル国際線南側エリア=18年9月12日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

復旧作業が進む関空第1ターミナル国際線北側エリア=18年9月12日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

第2ターミナルに乗り入れる(左から)ピーチとジェットスター・ジャパン、JAL=18年9月12日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

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