米国家運輸安全委員会(NTSB)は2月7日(現地時間、以下同)、1月7日にボストンで起きた日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA829J)のバッテリー火災の調査について、バッテリーを構成する8つのリチウムイオン電池セルのうち、1つのセル内で起きたショートが熱暴走に至る要因になったとの経過報告を行った。
NTSBのデボラ・ハースマン委員長は、今後の調査はバッテリーシステムの設計や認証要件が焦点になるとコメントした。

最も熱損傷を受けた6番セルなどバッテリー左側部分(NTSBの資料から)
NTSBの経過報告によると、8つのうち1つのセルで起きた複数のショートが熱暴走につながった兆候が見られたとしている。6番セルでは電極の損傷も激しく、5-8番セル側は1-4番セルと比べてセルが膨張しており、5-8番セル側は激しい熱損傷を受けていた。また、黒焦げになったバッテリーケース内の温度は260°C(500°F)を超えていたことを示しているという。
NTSBの調査官は、バッテリーケースの変形や放電はトラブルの結果生じたもので、ショートの発生要因は