日本航空(JAL/JL、9201)は8月23日、客室乗務員などが着用する制服を、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年に刷新すると発表した。新制服を選定する際に、利用者にも参加してもらうほか、客室乗務員や空港の地上係員が大会期間を中心着用するスカーフのデザインを、一般公募する。
*新制服お披露目の記事はこちら。
現行制服は、客室乗務員のものが10代目で、2013年6月から着用。JALと旧日本エアシステム(JAS)が統合した2004年以来、9年ぶりのリニューアルだった。この時に、パイロットと整備士、地上係員、グランドハンドリングの制服も同時に一新した。
今回も全部門の制服を一緒に刷新する。着用開始は2020年4月を予定しており、2015年9月に国連サミットで採択された2030年までの国際目標「SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)」が目指す社会の実現に貢献するよう、持続可能性に配慮した調達などを行う。
JALの赤坂祐二社長は、「どうせ変えるのであれば、オリンピック・パラリンピックの機会に合わせてどーんと変えた方が社員にもインパクトがあるし、乗っていただくお客様にもオリパラで何かが変わりそうな雰囲気を出せるのではないか」と語り、2020年に刷新することを決めたという。
制服刷新に加え、赤坂社長は2020年までに空港に対し、100億円規模の投資を実施すると述べた。このうち70億円を乗客に対する情報提供関連のシステム開発に、30億円を羽田と成田のチェックインカウンターから搭乗口までの動線の変更、バリアフリー化に充て、“スマート空港”を実現する。
また、訪日外国人の地方送客数を、2020年の時点で現在の3倍以上にあたる200万人以上を目指す。細部はこれから詰めるとしながらも、オリンピック観戦に日本を訪れる観光客をターゲットに、無料で地方を訪れてもらうなどの取り組みを進める。訪日客と最初に接する日本人は客室乗務員が多いことなどから、制服刷新でオリンピックムードを高めていく。
23日の発表会には、歴代制服を着用した5人の客室乗務員が登場。前回1964年に開かれた東京オリンピック時代の3代目(1960年8月から67年3月)、札幌オリンピックが開かれた1972年当時の5代目(70年7月から77年9月、デザイナー森英惠氏)、赤坂社長が入社した1987年当時の6代目(77年10月から87年12月、森英恵氏)、長野オリンピックが開かれた1998年当時の8代目(96年10月から04年3月、稲葉賀恵氏)、現行の10代目(13年6月から、丸山敬太氏)がそろった。
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