日本航空(JAL/JL、9201)は7月31日、中長距離LCCの準備会社「ティー・ビー・エル(T.B.L.)」を設立した。パイロットなど人材募集に関しては、秋ごろをめどに始める見通し。2020年夏ダイヤをめどに、成田空港からの中長距離を運航する。
T.B.L.はJALが100%出資する連結子会社で、資本額9億8000万円、資本金4億9000万円。資本額のうち、資本金を除いた4億9000万円を資本準備金とする。本社は、成田空港内のJAL成田オペレーションセンター内に設ける。
準備会社名のT.B.L.は、「To Be Launched(立ち上げ)」の頭文字から命名。JALの斉藤典和専務は「正式な社名をつけて運航するが、準備段階の『気分の高揚感を込めた名前』」と説明した。外部からの出資については「現時点では100%だが、サービスやオペレーション面で出資を募る可能性がある」と述べた。
ブランド名のほか、アルファベット3文字で表すICAO(国際民間航空機関)コード、2文字のIATA(国際航空運送協会)コードは、今後決定する。
社長には、JALマイレージ事業部長の西田真吾氏が内定している。今後、8月上旬に開催する1回目の取締役会で社長に就任。現時点でT.B.L.には、取締役3人と非常勤の監査役1人がおり、今後の社員採用はT.B.L.が検討する。現状はJALからの出向者のみだが、パイロットなどの人材については、秋ごろに募集要項を発表する見込み。
LCC新会社は当初、ボーイング787-8型機を2機投入。2020年3月29日に始まる夏ダイヤをめどに、成田空港からアジアや欧米など中長距離を展開していく。
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