セブパシフィック航空(CEB/5J)は、仏ATR社製ターボプロップ機ATR72-500型機2機を、旅客機から貨物専用機に改修する契約をスイスのIPRコンバージョンズと締結した。現地時間7月2日の発表によると、セブパシフィックが貨物専用機を導入するのは初めてで、フィリピンで貨物機を運航する初の旅客便航空会社となる。
改修する機体は2機で、初号機は今年10-12月期に受領予定。セブパシフィックの完全子会社CebGo(セブゴー)が運航する。同社によると、フィリピンには90の空港があるが、ジェット機が離発着できる空港は、約3分の1にとどまるという。水産物やコンピューター機器、重機など、高価で配送時間の管理が必要な商品をフィリピン全土に運ぶ。
また、フィリピンではEコマース(電子商取引)が急速に拡大していることから、貨物機導入で配送スケジュールの短縮につなげる。
機体の改修作業は、仏ディナールにあるサビーナ・テクニックスで実施予定。新たに大型貨物ドアが設けられ、航空貨物コンテナやパレットを搭載できるようになる。ULDコンテナを7基搭載でき、7トン以上の貨物を運ぶことが可能になる。
セブパシフィックは現在、フィリピン国内航空貨物の約50%のマーケットシェアを占める。同社の貨物サービスは成長しており、2017年の売上高は前年比29%増の約46億フィリピンペソ(約95億1490万円)、2018年1-3月期は約13億フィリピンペソ(前年同期比26%増)となった。
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